『名壽會』 池山奈都子演出のベートーベン
1997年3月30日(日)11:00AM 愛知県芸術劇場大ホール

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 『名壽會』 池山演出のベートーベン

 名壽會は花柳寿江弘・花柳 磐(ばん・女性)母娘の主宰で、今回が45回という歴史ある會だそうだ。
 主宰者の一人である花柳 磐さんが創作舞踊への情熱を見せ、今回はベートーベンに取り組むことになったという。

 1997年3月30日(日)11:00AM
 愛知県芸術劇場大ホール

 公演は11時から始まったんだが、ベートーベンが始まったのは2:45PM頃。
 長待ちくたびれました (^_^;。 日本舞踊の発表会ってこんなものかな?

 構成・演出協力:池山奈都子  企画・振付  :花柳 磐
 ピアノ    :甚目裕夫

 昼の部 『運命のシンフォニー』 ピアノソナタ《月光》より
     第1楽章 我が不滅の恋人よ
     第2楽章 希望
     第3楽章 ハイリゲンシュタットの遺書

 夜の部 『恋文・我が不滅の恋人よ』 ピアノソナタ《悲愴》より
     第1楽章 恋敵
     第2楽章 恋慕
     第3楽章 恋はくせもの

 ステージの下手にピアノ、中央に舞台が作られている。

 『運命のシンフォニー』では、ベートーベンが苦悩している。
 日本舞踊における苦悩の表現って限られているようで、第3楽章まで苦悩が続くとワンパターンという感じがしてくる。
 創作日本舞踊ってモダンダンスに似ているような気もしたが、飛んだり跳ねたり出来ない分不利だな。
 『恋文・我が不滅の恋人よ』ではベートーベンの恋人達が4人で踊るんだが、こちらは華やかで美しかった。

 『運命のシンフォニー』でも、第1楽章を『ベートーベンとジュリエッタの愛のパ・ドゥ・ドゥ』にすれば、変化が出て良かったんじゃないかな?
 池山さんの演出も(主にライティングだと思うんだが)、常識的なもので、ちょっと期待外れ。
 今回はちょっと空回りという印象を持ったが、意欲的に新しい分野に挑戦する花柳 磐さんの姿勢は立派だと思う。

 日本舞踊の会には初めて来たんだが、会場に和服姿の女性が多くて、目の保養になった (^_^) 。
 一演目ごとに背景の大きな絵が変わり、なかなかゴージャスな感じ。
 『藤娘』とか『京鹿子娘道成寺』などという名前しか知らない演目を見ることが出来たのは良かった。
 しかし、長唄・清元・常磐津の違いが分からなかったのには、まいった (^_^;。
 
 
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