スロヴァキア国立歌劇場オペラ 《ラ・ボエーム》
 1997年11月16日(日)5:00PM 愛知県芸術劇場大ホール

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   スロヴァキア国立歌劇場オペラ 《ラ・ボエーム》
 1997年11月16日(日)5:00PM 愛知県芸術劇場大ホール

   指揮:デュサン・シュテファネック(だったと思うが)
   演出:ヴァツラフ・ヴェジュニーク

       ミミ:アンドレア・ダンコーヴァ
   ロドルフォ:カルディ・カルドゥ
  マルチェッロ:マルティン・バビヤック
   ショナール:スヴェトブルク・マラホフスキー
   コルリーネ:ペーター・ミクラシュ
    ムゼッタ:ヤナ・ヴァラシコーヴァ
     ブノア:ラディスラフ・ネスヒバ
  アルチンドロ:ミクラシュ・ドボシュ

 今日の名古屋は暑く、会場には半袖のお客さんもいるほど。
 3大スターの饗宴となった《トスカ》に比べ、空席が目立つ。
 しかし今日の観客は、適切なところで拍手が入り、いい観客だと思った。

 僕の席は5階。
 この欠陥劇場で舞台が見にくいのは覚悟の上なんだが、前のおばさんが舞台を見るために頻繁に頭を動かすのには参った (^_^;。

 舞台装置、演出はオーストドックスなもの。
 噂のダンコーヴァは楚々とした金髪美人でウェストも細い。
 演技は少し硬かったかな?

 ロドルフォが小太りで、ミミより背が低かったのがちょっとね。
 それに、あまり若々しい印象はなかったな。

 例のアリアに入る段取りは次の通り。
 ミミは廊下に出てロウソクが消えて戻ってくる。
 それを見て、ロドルフォは自分のロウソクを吹き消す。
 カギは階段で発見される。
 それからのロドルフォはカギは探さず、ひたすらミミの手を握るチャンスを狙っている。

 一幕最後のハイトーンはロドルフォは下げていたね。
 ミミにだけ歌わせて ずるい。

 一幕と二幕の休憩時間は5分。
 3面の舞台を持つこの劇場だからできる舞台転換か。

 第二幕のカフェ・モミュスは合唱団の動きで外と中を入れ替えているのが面白かった。
 ムゼッタは熟年美女か。

 第二幕終了後の休憩時間、メンバーの話によれば、会場にドヴォルスキーとミルンズがいるんだそうだ。
 ドヴォルスキーの前でロドルフォを歌うのは、さぞプレッシャーがあるだろうね (^_^) 。

 さて、第三幕からは3階(普通の劇場では2階に当たる)と席を交代しての観劇。
 5階とではかなり声の通りが違うことを確認。
 当然であろうか。

 僕はクライバー・ゼッフィレッリのスカラ座公演がデフォルトになっているので、このオペラを見る目は厳しい (^_^;。
 第三幕なんか、雪が降っていないだけでもう駄目 (^_^;。
 ロドルフォがミミに気付く場面、ミミは咳をするとか倒れるとか、もっと大きい演技をしたほうがいいと思う。
 ここが一番泣ける所なんだから。

 さて、ミミの別れが済んで第三幕ももうフィナーレ。
 いよいよ雪が降るかと期待していたんだが、あっという間にカーテンが降りてきてびっくり (@o@)。
 まだ後奏がしみじみと演奏されているのに‥‥。

 第四幕との休憩時間、近くにドヴォルスキーがいたので、プログラムを買ってサインをしてもらった。

 僕 『僕はクライバーの指揮で貴方のロドルフォを見ました。15年くらい
    前に』
 ド 『そう、あれはファンタスティックなステージだった』
 僕 『あのときは雪がいっぱい降ったのに、今日は雪が無くて残念でした』
 ド 『ハ・ハ・ハ』

 第四幕・フィナーレの段取りは次の通り。
 ボワ〜ンという和音と共に、ミミの手がマフから外れる。
 しばらくしてそれに気付いたショナールがミミの手を取り、息をしていないのに気付く。
 『マルチェッロ、息が』
 その声に、ロドルフォ以外の皆がミミの死に気付く。
 その場の雰囲気に『どうした? なんでそんな目で僕を見る!』と叫ぶロドルフォ。
 『しっかりしろ!』
 マルチェッロがロドルフォの肩を抱き、ロドルフォはミミのベッドに駆け寄る。
 こんなところかな。
 この流れは、ゼッフィレッリと同じですね。

 前にも書いたように、クライバー・スカラ座公演の印象が強すぎて、今回は『普段着のスロヴァキア歌劇場を見た』というのが私の結論です。
 それはそれで、良かったですよ (^_^) 。

 ワールドカップ・サッカー/対イラン戦、今(後半19分)逆転されて、2対1 になったそうです。
 心配でTVが見られないの (^_^;。
 
 
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