愛知文化振興事業団 第67回公演
歌劇 《ルイーザ・ミラー》 全3幕
1998年2月11日(水・休)2:00PM 愛知芸術劇場大ホール

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     愛知文化振興事業団 第67回公演
      歌劇 《ルイーザ・ミラー》全3幕
 作曲:ジュゼッペ・ヴェルディ 原作:フリードリッヒ・シラー

      1998年2月11日(水・休)2:00PM
      愛知県芸術劇場大ホール

       指揮:若杉 弘  演出:栗山昌良
       名古屋フィルハーモニー交響楽団

     ワルター伯爵:小鉄 和広  ロドルフォ:市原 多朗
     フェデリーカ:秋葉 京子    ヴルム:工藤  博
     ミラー:直野  資   ルイーザ:林  康子
     ラウラ:白土 理香     農夫:松浦  健

 合唱:東京オペラシンガーズ AC合唱団


 僕はヴェルディのオペラのストーリーは、すべてダメなんですが、《ルイーザ・ミラー》はことの外おかしな話でしたね。
 父親ミラーを逮捕して、ルイーザに『父の命を助けたければロドルフォに別れの手紙を書け』と脅迫するんだけれど、そんな無茶な (^_^;。

 フィナーレの、ロドルフォが水に毒を入れてまず自分が飲んで、それから何も知らぬルイザにも飲ませて、それから心変わりを問いただすというのには驚いたな (@_@)。
 途中で勘違いに気付いても、もう戻れないものね。
 これって、シラーの原作通りなの?

 栗山さんの演出は、すべての幕が共通の装置で、小さい道具の入れ替えで場面を転換する。
 あまりお金をかけられなかったのが良く分かる。
 しかし、それなりに考えられた演出であったろう。
 いつも《トゥーランドット》のようにはいかない。
 最後のせり上がりで、この劇場の意地を見せたか?
 このせり上がり、無くてもいいけど、あってもいいんじゃないかな?

 直野さんと市原さんに拍手歓声が多かった。
 林さんは‥‥体型が‥‥オリンピックの土俵入りとか‥‥父娘で抱き合う場面でも直野さんの手が届かない (^_^;。
 小鉄さんは突っ立ていたぞ。
 工藤さんのヴルムは、憎々しい感じが出ていたね。

 ということで、名古屋の《ルイーザ・ミラー》は充分、日本初演の責務を果たしたと思います。
 ヴェルディの若々しい音楽も魅力的でした。
 でも、あまり上演されない理由も分かったような気もします (^_^;。
  
 
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