《ファンタスティックス》=愛についての寓話=
1998年6月7日(日)2PM 近鉄小劇場

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       《ファンタスティックス》=愛についての寓話=
        1998年6月7日(日)2PM 近鉄小劇場

       エルガヨ:林  隆三   ミュート:駒田 はじめ
       マット :鈴木 健介   ルイザ :原田 真純
       ハック :石鍋 多加史  ベル  :岡山 広幸
       ヘンリー:内藤  陳  モーティマ:佐藤  昇
       ピアノ :呉  富美   ハープ :今道 美樹子

 僕が《ファンタスティックス》を初めてみたのは、名古屋のスタッフによる1995年秋の公演。
 演出は中村哮夫(たかお)さん、振付は坂上道之助さん。
 これに僕は大感激して、劇場の帰り道で『《ファンタスティックス》を観るために、絶対ニューヨークに行く!』と固く心に誓ったものです (^_^) 。

 思いが叶い、サリバン・ストリート劇場で《ファンタスティックス》を観ることが出来たのは1996年5月5日。
 記念に拾ってきた紙吹雪はアルバムに貼ってあるんですが (^^ゞ、いま較べてみたところでは日本公演と違って少し透明な紙質です。

 僕はいつも出来るだけ後ろの席を買っているんですが、この公演だけはサリバン・ストリート劇場を思い出すために (^_^) 、前から3列目を買いました。
 一番左の出口のそば。 そうしたら、ピアノとハープが見えないの (>_<) 。
 名古屋公演もサリバン・ストリート劇場も、楽器は上手側だったのに。

 でも、この席には思いがけない特典がありました。
 ヘンリーとモーティマに連れ去られるマットが、目の前を通り、この出口から出ていったんですよ (^_^) 。

 近鉄小劇場のキャパは500人くらい。
 今日の入りは300人ちょっとかな。
 たった2日しか公演日がないのに、あまりにお客さんが少ないのにビックリしました。
 どうして (@o@)?

 キャストが登場するときに、ベルが下着姿なのは名古屋公演と一緒。
 NYではちゃんと服を着て出てきます。
 中村哮夫バージョンでしょう。
 他の部分も名古屋公演と同じだったと思います。
 ただ、名古屋もNYもヘンリーとモーティマは床に空いた穴から出てきたはず。

 エルガヨの林さんは張りのある歌声と堂に入った演技は良かったんですが、少し中年太り傾向かな?
 エルガヨは40歳。40歳といえば山口祐一郎さんの年ではありませんか。

 ミュートの駒田さんは言うことなしだな (^_^) 。
 ミュートの撒く紙吹雪が、雪になったり血になったり。
 アイディアの冴えにはいつも感心してしまいます。

 父親たちも良かったですね。
 もともとオペラ出身だけあって歌は上手だし、コミカルな演技も良かった。

 マットの鈴木さんはね、プログラムに『僕は音痴で歌が苦手』と書いている。
 チケット代金を払っている僕としては『それならなぜ出るの?』と、あまり愉快ではありませんでした。
 確かに、声楽的にはこの人が一番弱い。
 大阪芸術大学卒業だそうですが、声楽科でないことは確かなようです (^_^;。
 でも、マットらしい雰囲気は良く出ていましたね。

 声ということでは、この公演はマイクが使われていないので、キャストには
負担が多いだろうな、と同情しました。

 ルイザの原田さんは初々しくて良かった。
 将来はミュージカルの道に進みたいそうだけれど、『新人の登竜門』と言われるこの役から、どのように伸びていくのでしょうか?

 ヘンリーは『内藤陳バージョン・大阪バージョン』でしたが、まあいいんじゃないでしょうか。
 楽しかったから (^_^) 。  モーティマも同上。
 
 
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