ボローニャ歌劇場 《ジャンニ・スキッキ》全1幕
1998年9月27日(日)14:00 びわ湖ホール大ホール

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 このオペラは見るのも聴くのも初めてです。
 最初の部分は会話が主で、耳に残るメロディーは少ないんですが、それでも現代音楽のオペラに較べるとずっと聴き易いところが、さすがプッチーニでしょうか。

 舞台装置はすっきりとまとまった、やや抽象的な部屋の中で、下手側にベッドがあります。
 マルコ・ガンディーニの演出もなかなか冴えていたでしょうか。
 マッシモ・デ・ベルナールの指揮は昨日のステファノ・ランザーニよりも面白く聴けましたが、これは作品のためもあるのでしょう。

      ボローニャ歌劇場 《ジャンニ・スキッキ》全1幕
   1998年9月27日(日)14:00 びわ湖ホール大ホール

       指揮 マッシモ・デ・ベルナール
       演出 マルコ・ガンディーニ

  演奏/合唱 ボローニャ歌劇場管弦楽団/合唱団

       ジャンニ・スキッキ:ファン・ポンス
       ラウレッタ その娘:アリダ・フェッラリーニ
       ツィータ ブオーゾの従妹:チンツィア・デ・モーラ
       リヌッチオ ツィータの甥:ルカ・カノーニチ
       ゲラルド:ブオーゾの甥:マーリオ・ボロニェージ
       ネッラ:ゲラルドの妻:アデリーナ・スカラベッリ
       ゲラルディーノ ゲラルドの息子:マルティーナ・マルケット
       ベット・ディ・シーニャ :マッシミリアーノ・ガリアルド
       シモーネ ブオーゾの従弟:シモーネ・アルベルギーニ
       マルコ シモーネの息子:アレッサンドロ・パタリーニ
       チェスカ マルコの妻:ティツィアーナ・トラモンティ
       スピロッチオ先生 医者:ガストーネ・サルティ
       アマンティオ 公証人:ドメニコ・コラヤンニ
       ピネッリーノ・靴屋:ジャンルーカ・リッチ
       グッチオ 染物屋:ジャンルーカ・ヴァレンティ


 《外套》《修道女アンジェリカ》とともにプッチーニ『三部作』の第三作目。
 ずる賢いジャンニ・スキッキが、大富豪ブオーゾの遺産を巡る親戚間の騒動につけこみ、娘のラウレッタの為に遺産を横取りする話。

 ファン・ポンスが圧倒的に素晴らしい。 笑った笑った (^_^) 。
 最後に彼が客席に向かって『ブオーゾの財産のこれ以上うまい処理がありましょうか?』と語りかけると客席から賛同の拍手がわき上がります。
 それを軽く制しながら『これで私は地獄に堕ちたのですが‥‥できましたら情状酌量を(とか歌っていたと思うが)』なんて、ほんとに格好いいの (^_^) !

 ラウレッタはちょっと魅力に乏しかったですね。
 ルックスのことを言ってはいけないとは思いますが‥‥。
 それでも有名なアリア『私のお父様』で拍手をもらえるところが儲け役。

 このアリアがどういう状況で歌われるのかが分かったのは収穫でした。
 最初のトランペットが不思議でしたから。
 
 
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