名古屋二期会 《浅茅ケ宿》
1998年11月18日(水)6:30PM 名古屋能楽堂

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 名古屋能楽堂(名古屋城のそば)に入ったのは今回が初めて。
 新しい劇場はなかなか気持ちのいいものだ。

 入り口で受付に立っていた中年女性に休憩と終演時間を確認してみた。
 『休憩はありません。終演は8時15分です』とのことだったが、この女性が作曲者本人であったことはカーテンコールの時に分かった (@o@)。

 でも、プログラムに作曲者の紹介がないので、この人がどういう経歴の持ち主かは不明。
 名前の読み方も分からない (^_^;。

           名古屋二期会 《浅茅ケ宿》
     原作:上田 秋成『雨月物語』 作曲:増本 伎共子
       1998年11月18日(水)6:30PM 名古屋能楽堂

        指揮:黒岩 秀臣   演出:観世 榮夫

 宮木:山本みよ子    勝四郎:鳴海 卓    大将村越:奥村 晃平
 神官児玉:水谷 和樹  その娘みすず:澤田 昴英  村長:佐藤 秀和
 老人佐久平:加賀 誠二 その娘しのぶ:津田 文子  語り手:松村 彩容子

 フルート:寺本 義明  ハープ:神谷 朝子  バイオリン:小尾 佳正
 コントラバス:古橋 由基夫  パーカッション:野々垣 行恵/奥田 育子

 名古屋二期会として、この室内オペラは3回目の上演になるという。
 演出はいずれも観世さん。
 指揮の黒岩先生は、我がオケ次回定期演奏会の客演指揮者。

 時は応仁の乱直前の関東地方。
 下総の国葛飾郡眞間の里に勝四郎という男と、その美人妻宮木(遊女上がり)が住んでいた。
 勝四郎は都へ一儲けに出かけ、妻には留守の間貞淑の操を守るよう言い残す。

 でまあ、お互いにいろいろあって、勝四郎が眞間に(8年ぶり?)に戻ると、廃屋同然の家で宮木は帰りを待っていた。
 二人で抱き合いながら横になったので、肉体関係も持ったようだ。
 翌朝、勝四郎が目を覚ますと、そこは屋外で、目の前には宮木の墓があった。

 増本さんの音楽は、メロディーが少なく、セリフが時々音楽になる、という感じで、あまり面白くなかった。
 日本語上演の通例で、歌詞は聞き取りにくかった。
 観世さんの演出は抽象的なもので、あまり冴えはなく、まあ‥‥普通かな。

 敵の大将村越は『お前が自分のものにならなければ、村に火を付ける』と宮木に迫るんだが、途中で髭が外れてきた (@o@)。
 で、彼は何とか髭を付けようと必死の努力をするんだが、ずれたところに付いて、かえっておかしかったりして。
 宮木に抱きつくところでは、とうとう髭が取れてしまい、奥村さんの心中お察し申し上げましたよ (^_^;。

 ということで、今回の収穫は初めての名古屋能楽堂でオペラを見ることが出来たことかな。
 なかなか響きはいいと思いましたよ。
 これからハードな音楽週間(8日間で5つの舞台観劇)が続きます。
 
 
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