吉例大須師走歌舞伎 宮城野 信夫ノ敵討《奥州白石噺》
1998年12月2日(水)7:00PM 大須演芸場

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 『スーパー一座を応援する会』の総会と『奥州白石噺(おうしゅうしらいしばなし)』のプレビュ−に行って参りました。

 歌舞伎に先立ち、『スーパー一座を応援する会』総会。
 現在会員は60人くらいだそうです。
 個人会員は5千円でスーパー一座が応援でき、歌舞伎プレビューのチケットが付いてくるので、お薦めしたいと思います。

 続いて、中村区岩塚の台七踊り保存会『あやめ会』により台七踊りが踊られました。
 この会は50年の歴史を持ち(おばあさんが多かった (^_^;)、去年(?)はカーネギーホールでも踊った (@o@) そうです。
 この踊りは、くさり鎌・刀・なぎなた の三人が一組になって踊られるようです。
 その理由は歌舞伎の最後に分かりました。

    吉例大須師走歌舞伎 宮城野 信夫ノ敵討《奥州白石噺》
      1998年12月2日(水)7:00PM 大須演芸場

   作:紀上太郎/烏亭焉馬/容 揚黛  台本/演出:岩田信市

 宇治常悦(由井正雪)/廓の亭主惣六:原 智彦(おもなが屋・座長)
       鞠ケ瀬秋夜(丸橋忠弥):水谷 真人(池鮒附屋・ちりゅうや)
              志賀台七:野口 登志(大多摩屋)

 楠原普伝 /松田吉見/女衒勘九郎 :渡辺 健(潮風屋)
         どぜう/台七家来:吉野 尚樹(よしの屋)
       百姓与茂作/幇間五町:間瀬 礼章(亀崎屋)
               庄屋:長船 孝雄(備前屋)
        百姓/侍/廓の若衆:曽根 功  岩井 茂樹
      天草四郎時貞の霊/百姓:佐藤 裕二(はりかぜ屋)

          傾城宮城野:吉野 貴子(桜屋)
            妹信夫:高木 和子(やまと屋)
        新造宮里/村人:征矢野敦子(こまがた屋)
 新造宮柴/ 秋夜女房せつ/村人:柴田しのぶ(茜屋)
     千束姫/禿しげり/村人:杉山 佳重(はりたま屋)

 《奥州白石噺》は信夫が遊女となっている姉の宮城野を訪ねる『揚屋』と云われる部分が有名ですが(東京では猿之助一座によって上演されているらしい)、全幕通して上演される機会はめったにありません。
 とプログラムに書いてある (^^ゞ。
 台七、信夫、宮城野 は写楽による役者絵が残されています。

 《奥州白石噺》は大きく2つの話から成っています。
 宇治常悦(由井正雪)と鞠ケ瀬秋夜(丸橋忠弥)は幕府転覆の大望を持っている。
 志賀団七は武術師範・楠原普伝の持っている南蛮の天眼鏡と秘術を手に入れる。
 その天眼鏡を間違えて持ち帰ろうとする百姓与茂作を団七は斬り殺してしまう。

 与茂作の娘・信夫は(傾城となっている)姉の宮城野を訪ねて吉原へ。
 そしていろいろあって、とうとう二人は父の敵を討つ。
 信夫はくさり鎌、宮城野はなぎなた、団七は刀で戦うんだが、これが『台七踊り』として残っているんだそうだ。

 いつも通りの楽しい舞台でした。
 初めて見る者にもストーリーが分かり易いところがいい (^_^) 。
 『スーパー一座を応援する会』の総会ということで、客席にはお馴染みさんが多いようだ。
 おひねりがバラバラと舞台に投げられ、決闘の場面では『悪漢! とっとと死んでまえ!!』などという掛け声(名古屋弁 (^_^; )が飛んでいた 。

 間瀬さんは幇間五町として、舞台狭しと跳ね回っていた (^_^) 。
 そうそう、吉原大黒屋の場面では写真用のポーズをしてくれるから、カメラを準備しておくように (^_^) 。
 
 
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