ベンジャミン・ブリテン 《アルバート・ヘリング》
1999年3月27日(土)5:00PM
大阪音楽大学 ザ・カレッジ・オペラハウス

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  ベンジャミン・ブリテン 《アルバート・ヘリング》
    1999年3月27日(土)5:00PM
    大阪音楽大学 ザ・カレッジ・オペラハウス

        指揮:飯森 範親
        演出:中村 敬一
       管弦楽:オペラハウス管弦楽団

      ビロウズ夫人:小西 潤子
  フローレンス・パイク:星野 隆子
   ミス・ワーズワース:馬場 恵子
        ゲッジ氏:新川 和孝
   アップフォールド氏:馬場 清孝
        バッド氏:澤井 宏仁
         シッド:油井 宏隆
  アルバート・ヘリング:神田 裕史
        ナンシー:岡田 育世
      ヘリング夫人:片桐 仁美
         エミー:宮西 央子
         シ ス:太田 智子
         ハリー:熊澤 佐祐里

 第一幕(55分) 第二幕(55分) 第三幕(30分)

 弦楽器は各パート一人、管楽器は一管編成という室内オペラ。
 定員650人(?)というこの会場にふさわしいオペラでしょうか。
 客席は7割くらいの入りでした。

 脚本はエリック・クロージャーがモーパッサンの《ユッソン夫人の薔薇の木》を原作として、舞台をイギリスに移し、喜劇的側面を強調して書いたもの。
 マザコンのアルバート・ヘリングは清廉潔白さを買われて『メイキング(5月の王)』に選ばれる。
 祭りのパーティーでラム酒入りレモネードを飲まされた彼は自我に目覚め、パブで酔いつぶれ不良になるというお話。

 違う (^_^;?
 アルバートって聖なる愚か者という感じで、役作りが難しそうなキャラクターでしたね。

 中村演出はびわこホールの《小さな煙突そうじ屋さん》に続くブリテン・シリーズ。
 簡素な装置を使ったオーストドックスなものでした。
 第二幕第一場のラストシーン、写真のフラッシュを使ったストップモーションが面白かったですね。

 キャストは皆なかなかの実力で、中でもヘリング夫人の片桐さんはウィーンやバイロイトにも出た大物。
 飯森さん率いるオーケストラの技術も高く、これはレベルの高い公演かと思われました。

 これで僕が見たブリテンのオペラは8演目(全曲制覇へ残りは3演目 (@_@)?)。
 主なオペラは大体見たんですが、最高傑作は《ビリー・バッド》だと思います。
 ショルティも『自伝』で、そう言っていましたね (^_-) 。

 カレッジオペラ、来年の演目はダラピッコラの《夜間飛行》と《囚われ人》。
 観客動員は少ないかもしれないけれど、頑張っていただきたい。
 僕は期待しているから。
 
 
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