《心を繋ぐ子守歌》=心諒尼物語= 1999年10月3日(日)6PM 近鉄劇場 |
《 My Chair》を観に近鉄小劇場に行ったら、上の近鉄劇場でもミュージカルが上演されていました。 『日本ミュージカル研究会』という聞いたことのない団体でしたが、大阪まで来たついでだということで、ソワレを観ることにしました。 日本ミュージカル研究会創立30周年記念公演 《心を繋ぐ子守歌》=心諒尼物語= 作・作曲・演出/高井良純 1999年10月3日(日)6PM 近鉄劇場 時は元文三年(1738年)、兵庫県但馬にあった実話。 当時天候不順で凶作が続き、農民の暮らしは困窮していた。 小山弥兵衛(川口竜也)は一揆に巻き込まれ、玄界灘の壱岐島に流されてしまう。 時は過ぎ、弥兵衛の孫娘は歌い継がれた子守歌を絆に、尼(心諒尼・高井さや花)となって壱岐に渡り、年老いた弥兵衛と再会する。 二人の歌う三代の心を繋ぐ子守歌は壱岐の島にこだまする。 始まってすぐ気が付いたのは、このミュージカルが全編音楽の SUNG THROUGH MUSICAL であること。 しかも、琴・三味線まで使ったフルオーケストラ(録音だけれど)の本格的な作品であること。 ミュージカル座はシンセサイザーだし、《ブルー・ストッキング・レディーズ》はピアノとバイオリンだったからね。 僕はこの高井良純という人が作成したスコアの厚みを考えて、頭がクラクラしてしまった。 30年間このレベルの作品を作り続けているのなら、それは驚くべきことと思われる。 出演者もさすが30年の歴史というのであろうか、主役からコーラスまで歌も踊りも実に立派なものであった。 これほどの劇団がミュージカル雑誌で話題にならないのはどうしたことであろう。 やはり東京で活動しないと日本全体からは無視されてしまうのだろうか? 心諒尼が博多から壱岐島に渡る場面では、舞台奥に本物のお坊さんが7人並んで般若心経を読経する (@o@)。 カーテンコールではこのお坊さん達も『子守歌』を一緒に歌っているのが微笑ましかった (^_^) 。 |