ヴェルディ《群盗》 びわ湖ホール
1999年10月24日(日)2:00PM

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 本日は観劇前に石山寺に行って来ました。
 JR石山駅からタクシーで1000円。
 見学は1時間もあれば十分ですね。
 石山寺の名の由来となった硅灰岩(けいかいがん)、紫式部の『源氏の間』、観月台から見渡す瀬田川など、見所の多いお寺でした。
 門前に並んでいるタクシーに乗って、びわ湖ホールまでは2000円くらい。

     ヴェルディ《群盗》びわ湖ホール
    1999年10月24日(日)2:00PM

 さて、本日10月24日には、びわ湖ホールの《群盗》と東京の《イェヌーファ》という2つのチョイスがありまして、予約の時には悩んだんですが、結局《群盗》を選んでしまったのはホールの魅力の差でしょうか。
 今日は遠く伊吹山まで見えるという、期待以上の素晴らしい快晴。
 休憩時間にロビーに出る度に微妙に光線の具合が変わっていく琵琶湖の景色が実にけっこうでした (^_^) 。

 このオペラ、予習なしで観に行った僕にとって、ストーリーはやっぱり変でしたね。
 森の中でカルロ(福井 敬)とアマーリア(林 康子)が偶然出会うとか、死んだと思われていた父親(小鉄和弘)が突然現れるとか、おかしな所は多かったんですが、一番笑えたのはラストシーンでしょうか (^_^;。
 昨年名古屋で観た《ルイザ・ミラー》といい、シラーって本当に大作家なんでしょうかね?
 来年の《ジャンヌ・ダルク》も心配なことです (^_^;。

 演出はボローニャ歌劇場イタロ・グラッシの舞台装置が暗く重厚な雰囲気を出しており、僕が苦手と
する鈴木敬介さんにしてはまあまあ。
 第4幕で突然お盆が廻った(まったく不必要)のにはズッこけたけれど (^^ゞ。

 歌手では小鉄和弘さんが、昨年のフィリポ2世は若すぎて違和感があったけれど、今年は十分老けていたようで満足。
 福島さんも迫力がありましたね。
 福井さんはいつも通りかな。

 林 康子さんは《ルイザ・ミラー》でガックリきて、今日はそれなりの覚悟をしていったので許容範囲。
 でも第2幕でマントは脱がない方がいいような気がしました。
 巨体だから‥‥ (^_^;。
 そうそう、ロビーで『林 康子写真集』(定価5000円)を3000円で販売していました。

 オケは少し動きが重いように感じるところもありました。
 でも、結論としまして、初めて(そしてたぶん最後 (^_^;)観るオペラをこれだけのレベルで上演していただければ満足満足 (^_^) 、というところでしょうか。
 ヴェルディの若々しい音楽は魅力的なもので、心からの拍手を送ってきました。

 今日は十五夜なので、終演後『月はどっちに出ている (^^ゞ』と探したところ、琵琶湖の向こう、俵藤太のムカデ退治で有名な三上山の上に巨大な月が出ていました。
 ちょっと《トゥーランドット》を思い出しましたね。       
 
 
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