黛 敏郎 《金閣寺》 びわ湖ホール 1999年12月5日(日)14:00開演 |
1997年にカレッジオペラで観て、多大な感銘を受けた《金閣寺》の再演。 僕はあまり同じ舞台を見るのが好きではありませんが、《金閣寺》とびわ湖ホールの組み合わせならば行かなくてはね (^_^) 。 黛 敏郎 《金閣寺》 びわ湖ホール 1999年12月5日(日)14:00開演 指揮:岩城 宏之 演出:栗山 昌良 溝口:井原 秀人 鶴川:安川 佳秀 父:油井 宏隆 女:坂井 美樹 母:西垣 千賀子 柏木:西垣 俊朗 若い男:清水 光彦 娼婦:星野 隆子 道詮:松下 雅人 有為子:児玉 祐子 オペラハウス合唱団 オペラハウス管弦楽団 メンバー表を見てみると97年のカレッジオペラと全く同じなので、そのままコピーしてしまいました (^^ゞ。 最初に書いておきたいのは、やはり黛さんの素晴らしい音楽。 睡眠不足気味で寝てしまうのが心配でしたが、圧倒されてとても眠っていられるような状態ではありませんでした。 『少しの隙もない音楽』と言ったらいいのかな。 岩城さんの指揮も素晴らしいし、井原さんを始めとするキャストも素晴らしいものでした。 舞台装置はカレッジオペラと同じコンセプト。 舞台は3分の1づつに分割されて、左右に櫓が組んであって、その上に各20人くらいの千利休みたいな帽子をかぶった合唱団。 で、中央奥に金閣寺を始めとする映像が表れる仕組みです。 数々のエピソードは舞台中央と、左右の櫓の下の舞台で演じられます。 音楽の友11月号に東京公演の写真が載っていますね。 栗山さんの演出は、少し説明的すぎるような印象も持ちました。 終戦の場面で廃墟となった街の写真を出したのは、浅利慶太氏の《李香蘭》レベルの発想で、あまり感心しませんでした。 でも、観客にこの馴染みのない作品を理解させようと思うと、このような演出になるのも分かるような気がします。 臨済録の『仏に逢うては仏を殺し‥‥』というコーラスに急かされ、とうとう金閣に火を付けてしまう溝口。 最後に振ってきた紙吹雪はカレッジオペラよりずっと多くて、大いに満足したフィナーレでした (^_^) 。 終演後のことですが、最近のびわ湖ホールの公演は、シャトルバスも無くタクシーも来ないので帰るのが大変。 適切な方策を考えていただきたいものです。 |