1996/8/11 関空発のBA18便は、予定の15:40より少し早く、ヒースロー空港に到着した。
この飛行機の座席は28Gという席で、EXIT近くの通路のすぐ後ろ、足がのびのびと伸ばせる特等席だ。
すっかり気に入ってしまい、帰りはチューリッヒの空港で、この席を指定して申し込んでしまった(^_^)。
空港からはエアバスで、予約してあるフォーラムホテルに向かう。
このホテルはバスの路線に入っているので、とっても楽だ。
チェックインして、すぐ街に出る。
今日のお目当ては、ロンドンの夏の風物詩、ロイヤル・アルバート・ホールのプロムスだ。
昨年6月のロンドン旅行の時には、このホールには入ることが出来なかったので、その意味でもこの演奏会を楽しみにしていた。
この時期、ヨーロッパの気候は不安定で、この日も途中から強いシャワーが降り出した。
地下鉄とバスを乗り継ぎ、やっとホールに着いた僕は、チケット売場へと向かった。
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ロイヤル・アルバート・ホール |
チケット売り場 |
その僕の前に、突然大きい男が『チケット?』と言って立ちふさがった。
これはダフ屋だとすぐ分かったんだが、僕の乏しい英語力で、どうしてこの男を避けることが出来よう。
すぐにつかまってしまった(^_^;。
男はチケットを出しながら『18ポンド!』と言う。
そのチケットを見ると、料金のところには £0.00と書いてあるではないか。
訳が分からず黙っていると、男は『15ポンド!』と値下げしてきた。
これ以上はこの緊張に持ちこたえられない、ということで、僕はそのチケットを買わされてしまった。
でも、これは招待券みたいで、席は前から3列目のいい席だった。
£15というと2700円くらいかな?
しかし、僕は後ろの端の方の席が好きだから‥‥
さて、円形のロイヤル・アルバート・ホールは定員8000という巨大ホールで、大相撲公演なんかもあったみたいで、貴乃花の写真が貼ってあった。
定員が多いので、席はけっこう空いていた。
真ん中に大きな平土間があって、そこにラフな服を着た人たち(200人くらい?)が、床に座ったり寝転がったりしている。
指揮者が現れると、平土間に座っていた人たちが一斉に立ち上がった。
彼らは曲が終わるまでの40分を、立ったまま聴いているのだ。
本日の曲目は、オール・ストラヴィンスキー・プログラム。
プロムスのオーケストラはBBC交響楽団で、指揮はOliver Knussenという人。
指揮者は舞台後方の中央から現れた。
僕は第1部の『妖精の口づけ』という曲だけ聴いた。
これは『火の鳥』の二番煎じという感じの曲だった。
さすがにこれだけ大きいホールでは、音のことを言うのは野暮というものだろう。
プロムスの実物を見ることが出来ただけで満足ということだ。
チェロの首席奏者が可愛い女の子(ソロあり)だった。
第一部が終わったところで、ホテルへ帰って、第1日目が無事終わった。
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