ウィーン紀行(12) 03.12.31(水)
アン・デア・ウィーン劇場 《エリザベート》

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后妃エリザベート関連史跡   《エリザベート》詳説 1996年
 

◇ アン・デア・ウィーン劇場

 アン・デア・ウィーン劇場に入るのは、1996年の《エリザベート》以来です。
 前にも書きましたが、この劇場は《魔笛》ゆかりの劇場であり、《こうもり》、《メリー・ウィドウ》など、多くの作品が初演されました。
 また、ベートーベンは1803年、04年とこの劇場に住み、交響曲第2・3・5・6番、ピアノ協奏曲第3・4番、バイオリン協奏曲などが初演されました。
 ロビーにはベートーベンの部屋が復元されていましたが、96年には無かったと思います。

アン・デア・ウィーン劇場 チケット
ロビーのキャスト表 ベートーベンの部屋の復元
僕の席は4階最後列 立ち見席


 僕が初めてミュージカル《エリザベート》を見たのは1996年8月13日。
 曲の美しさはCDで聴いていましたが、ハリー・クプファーの演出がまたまた素晴らしかった。
 あんまり感心したので、長大なレポートを書いたりしました。

 さて、このミュージカルですが、楽しみにしていた日本公演は演出の小池修一郎の改竄により、見るに耐えない代物になってしまいました。
 やむを得ず、エッセンまでドイツ公演を見に行ったのですが、これも東宝程度のレベルで、「もう、クプファー演出でウィーンで再演されるまでは見ない」と心に決めておりましたところ、今年になって再演が始まったわけです。

     ミュージカル《エリザベート》
    2003年12月31日(水)19:30

    ELISABETH:MAYA HAKVOORT
    LUIGI LUCHENI:SERKAN KAYA
    DER TOD:MATE KAMARAS
    KAISER FRANZ JOSEPH:ANDRE BAUER

 エリザベート役の MAYA HAKVOORT は前回と同じなんですが、彼女が素晴らしかった。
 さすがに、最初の少女時代には違和感がありましたが、その後はワンマンショウのようで、その存在感に圧倒されました。

 2回目の観劇で、初見の時の驚きはなくなりましたが、それでもこの《エリザベート》が演出家 ハリー・クプファーの最高傑作であることは間違いないでしょう。
 一幕のフィナーレ、大きな4つの鏡がくるくる回りだし、その中央の鏡にエリザベートが有名なヴィンターハルターの絵のポーズで現れる場面や、ルドルフの「僕があなたの鏡だったら」など、鏡の使い方が冴えに冴えています。

 クプファー演出のオペラは来日公演などで何回か見ましたが、評論家がいくら褒めても、僕には面白くありませんでした。
 このミュージカルが彼の絶頂期だったのだろう、と感じています。

カーテンコール MAYA HAKVOORT

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