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64番バス路線をジェズ教会に向かって歩きます。 1534年8月15日、パリ大学に学ぶイグナチオ・ロヨラを中心とした7人の同志は、モンマルトルにおいて神に生涯を捧げるという誓いを立てました。 イエズス会の発足です。 イグナチオ・ロヨラは1556年7月31日ににローマで死去。 ジェズ教会は、イエズス会の本部として、枢機卿アレッサンドロ・ファルネーゼの資金援助により1568年から75年にかけて建設されました。
同志の一人フランシスコ・ザビエルは1549年、日本に初めてキリスト教を伝えました。 彼は1552年12月2日に中国の上川島で死亡しました。 彼の遺骸はゴアのボン・ジェズ教会に安置されています。 右腕前腕は1614年イエズス会総長の命令で切断され、ローマ・ジェズ教会に移されました。 イエズス会東インド巡察師アレアレサンドロ・ヴァリニャーノに率いられた天正少年使節は、1585年3月にローマに到着、教皇グレゴリオ十三世に謁見しています。 彼らはジェズ教会に宿泊したそうです。 他にも長崎で殉教した26聖人の壁画など日本ゆかりのものがあるらしく、探したのですが見つけることが出来たのはザビエルの絵葉書だけでした。 この教会には立派なクーポラ(天蓋)があり、それを眺めるための鏡が置かれていました。 そのうち閉館の時間になったようで、係員が追い出しにかかります。 まだまだ見学したいことが多いのに電気が消され、本当に《トスカ》に出てくる堂守のように意地悪な係員でした (^_^; 。
64番バス、トッレ・アルジェンティーナ広場のバス停前にアルジェンティーナ劇場がありました。 1816年2月20日、この劇場でロッシーニの《セヴィリアの理髪師》が初演されました。 反対派の妨害で大騒ぎになったことは有名です。 ヴェルディの《二人のフォスカリ》(1844年)、《レニャーノの戦い》(1849年)もこの劇場で初演されたそうです。 劇場の前にローマ時代の遺跡があり、『アレア・サクラ(聖なる場所)』と言うらしい。 ここでカエサルが刺殺されたとか。
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