太宰治の『津軽』を巡る(5) 竜飛 2006年8月13日(日) |
![]() いよいよ津軽半島の最北端、竜飛岬です。 北海道松前町白神崎とは津軽海峡を隔てて約20qの距離であり、海底を青函トンネルが通っています。 太宰の頃は、ここで道は絶え、『津軽』にも「ここは本州の袋小路だ。読者も銘肌せよ。‥‥そこに於いて諸君の道は全く尽きるのである」と、興奮した口調で書かれています。 しかし、今では津軽半島を一周する道も整備され、それほどの悲壮感はありません。 それに、本当の本州最北端は下北半島の大間崎でしょう。 竜飛崎の高台からから見渡せば、印象的なのは風力発電の風車と紫陽花。 津軽半島はよく見えていましたが、北海道方面に雲が多かったのは残念でした。
灯台から少し降りたところに「津軽海峡冬景色の碑」があり、中央の赤いボタンを押すと「津軽海峡冬景色」の曲が流れます。 石川さゆりは、伊豆半島「浄蓮の滝」に「天城越えの碑」も建てられており、幸せな歌手ですね。
本州最北端に当たる帯島の近くに太宰の文学碑が建てられています。 書かれているのは「ここは本州の袋小路だ。読者も銘肌せよ。‥‥」という『津軽』の一節です。
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