《ラ・ボエーム》の基礎知識 (その1)

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 《ラ・ボエーム》の基礎知識 (その1)

 《RENT》はイタリアの作曲家ジャコモ・プッチーニ(1858〜1924)のオペラ《ラ・ボエーム》をミュージカル化したものです。
 《RENT》を見る方のために、《ラ・ボエーム》について、簡単に御紹介したいと思います。

 《ラ・ボエーム》はアンリ・ミュルジェ(1822〜61)の小説《ボヘミアンたちの生活》をプッチーニがオペラ化したものです。
 このオペラは1896年にトリノで上演されましたから、《RENT》初演はちょうど100年後のことになります。

 舞台は1830年頃のパリ。
 国王ルイ・フィリップの時代。
 《レ・ミゼラブル》の学生暴動は1832年 6月 5日でしたから、ほぼ同じ頃の出来事だと考えられます。

 パリ・ラテン区(カルチェ・ラタン)の古いアパートの屋根裏部屋に4人のボヘミアンたちが住んでいます。
 詩人のロドルフォ (《RENT》ではパンクロッカーのロジャー)
 画家のマルチェルロ(ロドルフォの兄貴分 《RENT》ではビデオアーティストのマーク)
 哲学者コルリーネ (ハイテク哲学者のコリンズ)
 音楽家のショナール(ストリートドラマーのエンジェル ただしショナールはゲイではありません)

 オペラの始まりは《RENT》と同じクリスマスイブ。
 屋根裏部屋には詩の構想を練るロドルフォと絵を描くマルチェルロがいます。
 彼らは寒さをこぼし、ロドルフォの戯曲の原稿を燃やすことになります。
 《RENT》ではロジャーのポスターとマークの台本が燃やされていましたね。
 そこへコルリーネが帰ってきます。
 彼らはなおも戯曲の第二・三幕を燃やし、無駄口をたたきながら暖まりますが、やがて火は消えてしまいます。

 そこにショナールが、意気揚々と帰ってきます。
 彼は二人の少年に薪や食べ物を運ばせ、金貨をまき散らします。
 ショナールは金持ちのイギリス人に雇われて、オウムが死ぬまで3日間演奏し続けたのです。
 ついに彼は女中を誘惑して、オウムにパセリを盛り、オウムは死んでしまいました。
 《RENT》ではエンジェルが『秋田犬のエヴィータ』が死ぬまで、ドラムを叩き続けたんですよね。

 やがて彼らはラテン街に繰り出そう、と相談がまとまります。
 そこに現れたのが家主のブノア(《RENT》ではベニー・ただしブノアはおじいさん)。
 彼は家賃の取り立てに来たのですが、上手く追い出されてしまいます。

 そして4人は出かけることになるのですが、ロドルフォは書きかけの原稿があるということで、部屋に残ります。
 そこにドアをノックする音が。
 いよいよミミの登場ですが、今回はここまで。

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