《ラ・ボエーム》の基礎知識 (その2)

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 《ラ・ボエーム》の基礎知識 (その2)

 部屋に残って机に向かったロドルフォですが、どうも気分が乗ってきません。
 そこにドアを叩く音が。
 現れたのはミミで、彼女はろうそくの火をもらいにやってきたのです。
 『LIGHT MY CANDLE』ですね。

 しかし、彼女は階段で息切れして倒れてしまいます。
 ミミが肺病で病弱であることの伏線です。
 またこの時、彼女は部屋の鍵を落としてしまいます。
 《ラ・ボエーム》のミミは《RENT》のミミとは異なり (^_^;、大人しく、慎ましい女性です。

 しばらくして元気を取り戻したミミは、ろうそくに火を付けてもらい部屋を出ます。
 しかし、彼女は鍵を落とした事に気付き、戻ってきます。
 その時、廊下の風で彼女のろうそくの火は消えてしまいます。
 そしてロドルフォのろうそくの火も。
 ロドルフォが『チャンス!』とばかり (^_^;、自分のろうそくを吹き消してしまう演出も多いでしょうか。

 暗闇の中で鍵を探す二人。
 鍵を見つけたロドルフォは、自分のポケットにそれを隠し、なおも探し続けるふりをします。
 やがて二人の手が触れ合います。
 これも、最近はロドルフォがミミの手を狙っている演出が多いでしょうか。
 ここで歌われるのが、ロドルフォの有名なアリア《冷たい手を》です。
 『なんて冷たいこの手、暖めましょう。 そして、僕のことをお話ししたいのです』
 《RENT》にもロジャーの『COLD HANDS』という歌詞がありますね。

 そして、ロドルフォの『次は貴女のことを聞かせて下さい』という願いに、ミミが歌い始めるのが《私の名はミミ》という、これも大変有名なアリアです。
 『私はミミと呼ばれています。 縫いものをして暮らし、ユリやバラを作っています』
 歌い出しの『MI CHIAMANO MIMI』というイタリア語は、英語では『THEY CALL ME MIMI』となるんだそうです。
 《RENT》に出てくるでしょう ?
 《ラ・ボエーム》の事を知っていると、《RENT》にはいろいろ隠し味があって面白いですよ (^_^) 。

 僕はNYの舞台を見たときに、いつミミが鍵を落とすのか注目していたんですよ。
 でも、チャリンともいいませんでしたね。
 で、戻ってきたミミがロジャーに抱きついたのにもビックリ (@o@)。
 何という積極的な行動!
 でも、自分が落としたドラッグをロジャーのお尻のポケットから取り戻すためだったのね (^_^;。

 オペラに戻って、恋に落ちた二人はこれも有名な二重唱《愛らしい乙女》を歌い、仲間達の待つ、カフェ=モミュスに向かいます。
 ここで第一幕の幕となります。

 部屋から出て、舞台裏から歌われる二重唱最後の部分は、《オペラ座の怪人》の屋上シーンを思い出させます。
 クリスティーヌとラウルが舞台裏から歌って、ファントムが身悶えをするシーン。
 おっと、《ラ・ボエーム》の方が先に作曲されたのか (^_^;。
 ロイド・ウェッバー や C・M・シェーンベルグ が、よく『現代のプッチーニ』って言われていますね。
 
 
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