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《ラ・ボエーム》の基礎知識 (その3) オペラ《ラ・ボエーム》第二幕は、クリスマスイブを祝う人々でにぎわうカルチェ・ラタン(ラテン区)。 はしゃぎ廻る子供たち、混雑に悲鳴を上げる群衆、盛んに呼び売りをする商人たち。 その中にロドルフォとミミ、そしてボヘミアン仲間の姿が見えます。 ミミはロドルフォにバラ色のボンネットを買ってもらって、大喜びです。 コルリーネは古い外套を買います。 この外套は第四幕にも出てきますから、覚えておいて下さい。 これは《RENT》ではコリンズがエンジェルにコートを買ってもらうエピソードになっています。 やがて、彼らは『カフェ=モミュス』に入ります。 『LIFE CAFE』ですね。 そして、若者たちの楽しい会話が続きます。 そこにけたたましい嬌声と共に現れるのがムゼッタ(《RENT》のモーリーン ただしムゼッタはレスビアンではない (^_^;)。 彼女はパトロンの老紳士アルチンドロを連れています。 実はムゼッタはマルチェルロの元恋人だったのです。 ムゼッタとマルチェルロの間に恋の鞘当てがしばらくあり、やがて彼女が歌い出すのが《ムゼッタのワルツ》です。 『私が街を歩くと人々は私の美しさに見とれるの』 モーリーンが『TAKE ME OR LEAVE ME』で、同じ事を歌っていますね。 《RENT》の『TUNE UP #2』で停電の前、エレキギターで演奏されるのがこの《ムゼッタのワルツ》です。 このメロディーは『LA VIE BOHEME』の途中にも出てきて、マークに『それじゃ《ムゼッタのワルツ》には聞こえない』なんて言われています。 《ラ・ボエーム》を知らない人には、このマークのセリフが理解できないでしょう (^_-) 。 そして最後のロジャーの『YOUR EYES』のクライマックスに、このメロディーは完全な形で現れます。 ロジャーが『ミミ〜!!』と叫ぶ部分ですね(リズムがアレンジされてワルツにはなっていないけれど)。 ジョナサン・ラーソンにとって、かなり思い入れのある曲だったのでしょうか? さて、この曲の間にマルチェルロとムゼッタの心に再び恋の火が燃え上がります。 ムゼッタは『足が痛い!』と騒ぎだし、お付きのアルチンドロを靴屋に行かせます。 そして邪魔者がいなくなったところで、マルチェルロとムゼッタの二人は固く抱き合います。 そこへ給仕がボヘミアンたちの勘定書を持ってきますが、あまりの高さに彼らは大慌て。 ムゼッタはその勘定書を取り上げて『私と一緒にいた紳士が払うわ』。 ということで彼らは退場し、戻ってきたアルチンドロが勘定書の高さに呆然とするところで第二幕が終わります。 |