音楽座ミュージカル 《マドモアゼル・モーツァルト》 四日市公演 第二幕 96年2月12日 |
※第 二 幕 幕が開くとモーツアルトはもうドレス姿のエリーザになっている。 僕はモーツアルトの変身する場面の音楽(『これからは髪を伸ばそう』っていう曲ね)が大好きだったので、大変残念。 しかしストーリーの持っていき方としては、これで仕方がないのかな? 《私はエリーザ》 僕は初演の時から、この場面の音楽は他の場面とは異質な(小室さんの音楽ではない)ものだと思っています。 ここはビデオを早送りしちゃうのね。 僕にとっては、できればこの曲は無い方がいいんです。 《ジェラシー》 サリエリの演奏会に現れたエリーザとコンスタンツェ。 サリエリはモーツァルトにそっくりのエリーザに一目惚れ。 サリエリはエリーザに対する、そしてカテリーナはサリエリに対する想いを歌う。 この辺は初演どおり。 これでいいんです。 《旅》 部屋に帰ったコンスタンツェは自分勝手なモーツァルトに対する怒りをぶちまける。 そして二人の和解の歌。 小室さんのメロディーが素晴らしい。 《ピアノソナタ》 サリエリに別れを告げるためにやってきたエリーザ。 サリエリは愛するエリーザのために書いた曲を彼女に見せ、演奏を求める。 エリーザが感興のおもむくまま勝手に弾き始める曲は《ピアノソナタ/K331・第一楽章》 ちなみにこのソナタの第3楽章が《トルコ行進曲》ね。 カテリーナの『深い闇の奥に燃える』という曲が無くなっちゃったのね。 まあ必須のナンバーだとは思わないからいいけれど、石富さんの歌が聴けなくなってしまった。 初演に較べるとカテリーナの見せ場、聴かせ所が少なくなっている。 《NEW WAVE》 興業主シカネーダーが現れ、《魔笛》の作曲を依頼する。 シカネーダーは実にかっこいい。 TMNの小室哲哉が現れたかと思った。 踊りはちょっと《ジーザス・クライスト・スーパースター》を思い出させるところもあった。 《朝焼け》 モーツァルトとコンスタンツェの二重唱。 モーツアルトもコンスタンツェも本当にいい。 二重唱も綺麗にハモって、ジーンと来てしまう。 《魔笛》 ここで《魔笛》の序曲とそれからパパゲーノとパパゲーナの二重唱が演奏される。 僕は小室さんの音楽、もしくは小室さんのフィルターを通したモーツアルトの音楽が聴きたいので、生のモーツアルトが出てくるのは嫌い。 カットしていただきたい場面だ。 《成功》 ここで父レオポルドの亡霊が現れるのかな? これは当然モーツアルトの死を予感させるものなんだけれど、ここでは初演のようにモーツアルトに《レクイエム》の作曲を依頼するネズミ色の服を着た男を出すべきだろう。 そうすると観客への説明が面倒になるのかな? しかしモーツアルトの死と《レクイエム》は切り離せないテーマだと思うが。 《もう二度と‥‥》 そしてモーツァルトは死んでしまう。 モーツァルトを悼んでコンスタンツェが歌う美しい曲。 前にも書いているけれど、渋谷玲子さんのコンスタンツェが良かった。 最後はもっとクレッシェンドをかけて、盛り上げてほしい。 拍手をするタイミングを失ったのが残念。 《ラストテーマ》 最後は精霊たちの合唱。 球体の中にモーツァルト。 いい曲です。 盛り上がりました。 |