フェニ一チェ歌劇場 ビゼー《真珠とり》 2005年5月8日2:00PM びわ湖ホール |
◇ フェニ一チェ歌劇場 《真珠とり》 ヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場にはヴェローナ野外オペラのついでに寄って、玄関だけ見て(夏は休み)、隣のレストランで本場のティラミスを食べたことがあります。 その後1996年1月29日に火事で全焼してしまったのですが、「かつてのように、かつての場所に」とのモットーで、2003年12月に8年ぶりに復活しました。 本日の演目ビゼー作曲《真珠とり》は未見の珍しいオペラ、そしてテノール歌手中島康晴さんの凱旋公演、ということで行ってみたい。 しかし値段が高い。 悩みましたが「一生一度のチャンス」かと考えると、A席3万8千円を張り込んでしまうんですね。 ちなみにS席は4万3千円。 昨日の飯守さんのオペラコンサートは3千円でした (^_^ゞ。 本日のびわ湖ホールは曇り空でしたが、山はきれいに見えていました。
フェニ一チェ歌劇場日本公演2005 ジョルジュ・ビゼー《真珠とり》 2005年5月8日2:00PM びわ湖ホール 指揮:ギヨーム・トゥルニエール 演出・装置・衣装:ピエル・ルイージ・ピッツイ レイラ:アニーク・マッシス ナディール:中島康晴 ズルガ:ルカ・グラッシ ヌラバッド:ルイージ・デ・ドナート 『ストーリー』 舞台はセイロン。 部族の長ズルガは巫女のレイラに「祈りに専念し、純潔を守ること。この誓いを破ったときには命はない」と言い渡す。 しかしレイラを愛する真珠とりのナディールは彼女に言い寄り、逢い引きが発覚した二人は処刑されることになる。 しかしズルガは部落に火を付け、その間に二人を逃がしてやる。 予習なしのぶっつけ本番ですが、何ともおかしなお話で登場人物に感情移入できません。 ビゼーの音楽はなかなか魅力的でした。 一幕ナディールのアリア「耳に残るは君の歌声」はポピュラー化され、「真珠とりのタンゴ」として知られています。 楽しみにしていた中島康晴さんですが、作務衣のような衣装のためか、演技力の不足なのか、主役としての華がありません。 声はかすれて声量も小さく、ふらつく所もあって、残念でした。 「これが実力ではあるまい。よほど体調が悪かったのであろう」と思いたいところです。 カーテンコールでは「ブラヴォー!」が飛んでいましたので、満足された方も多かったようです。 公演全体としては、インスピレーションに欠ける演出、しまりのないオーケストラ、迫力不足の合唱ということで、一流と言われる歌劇場、S席4万3千円の公演としては不満の多いものでした。 キャストでは、ズルガ役のグラッシが良かったですね。 2時開演で、一幕(55分)、休憩(25分)、二幕・三幕(70分)、終演4時30分 でした。 |