ラファウ・ブレハッチ(ショパンコンクール)
   2006年1月25日(水) 愛知芸術劇場コンサートホール

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     第15回ショパン国際ピアノコンクール
       〜入賞者によるコンサート〜
   with ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団

    2006年1月25日(水)6:45PM
       愛知芸術劇場コンサートホール

        指揮:アントニ・ヴィット

1)カ・リン・コリーン・リー(6位・香港)
  ポロネーズ第7番≪幻想ポロネーズ≫変イ長調
  ワルツ第5番≪大円舞曲≫変イ長調

2)イム・ドンミン(3位・韓国)
  バラード第3番変イ長調
  ノクターン第13番ハ短調
  ワルツ第4番≪華麗なる大円舞曲≫ヘ長調

3)関本昌平(4位・日本)
  ピアノ協奏曲第1番ホ短調

  <休憩 15分>

4)山本貴志(4位・日本)
 ノクターン第16番変ホ長調
 スケルツォ第4番ホ長調

5)ラファウ・ブレハッチ(1位・ポーランド)
 ピアノ協奏曲第1番ホ短調

 2005年10月2日から21日にかけて行われたショパンコンクールに弱冠20歳で優勝し、一躍時の人となったラファウ・ブレハッチの演奏を、もう名古屋で聴けるとはすごい時代になったものです。

 しかも、伴奏はアントニ・ヴィット指揮のワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団、そして曲目はショパンの「ピアノ協奏曲第1番」と、コンクール本戦での演奏が名古屋で再現されたわけです。

 プログラム最後に登場したブレハッチは小柄で可愛い。
 ピアノを軽く触っているように見えても、その音には芯があり、キラキラと輝くように美しい。
 技術的にはもちろん完璧で、何よりその奇をてらわぬ正統的な若々しいロマンティシズムが好ましい。

 僕が見るところショパンについてこれ以上の演奏は考えられず、この若さでこの上ないレベルに達してしまったブレハッチが、この後の長い演奏家としての人生をどのように過ごしていけばよいのか、心配になってしまうくらいです。

 他の演奏者では関本昌平さんが良かった。
 音の美しさ、ロマンティックで正統的な音楽作りは、ブレハッチとも共通するものです。

 山本貴志さんは内田光子さんのように身をくねらせての演奏。
 あのようにしないと自分の音楽が表現できないのでしょうか?
 彼だけがYAMAHAのピアノを使い、音は美しくなかった。

 イム・ドンミンは弟のドンヒョクと共に3位となった、イム兄弟のお兄さん。
 叩きつける音が汚いなと思いながら、しばし昏睡してしまいました (^_^ゞ。

 カ・リン・コリーン・リーは音も音楽も魅力に乏しいものでした。
 
 
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