ベッリーニ大劇場 オペラ 《夢遊病の娘》
2006年7月5日(水) 6:30PM

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 関西二期会《ノルマ》で多大の感銘を受けたベッリーニのオペラ。
 《夢遊病の娘》は今回が初見となります。

 ベッリーニ大劇場はベッリーニが生まれたシチリア島の古都カターニアの歌劇場だそうです。

    ベッリーニ大劇場 オペラ 《夢遊病の娘》
     2006年7月5日(水) 6:30PM
        愛知芸術劇場大ホール

     指揮:カルロ・パッレスキ
     ロドルフォ伯爵:カルロ・レーポレ
     テレーザ:ガブリエッラ・コレッキア
     アミーナ:ステファニア・ボンファデッリ
     エルヴィーノ:アンドレア・コロネッラ
     リーザ:マヌエラ・ビシュリエ

 まず、ストーリーがいい加減。

 ロドルフォ伯爵がアミーナの実の父親だったという見え見えの伏線を張りながら、途中ですっかり忘れられているなど、いかにもやっつけ仕事。

 夢遊病なら男のベッドに入っても良いのか? など、突っ込むのも馬鹿馬鹿しいような台本で、これではベッリーニの美しい音楽も上滑りしてしまいます。

 また演出がひどかった。
 舞台横にコーラスを置き、演技は中央の台の上で演じられるというコンサートオペラの形式。
 それ以外に舞台装置はなく、僕は安い席だったから我慢できたけれど、S席なんか買っていたら「金かえせ〜!」と叫びたくなるかもしれません。

 全く予習をせずに舞台に臨んだのですが、上記のような演出のためもあって人間関係が分かりにくい。
 休憩時間にプログラムを読んで分かったのは、綺麗なドレスを着たアミーナが水車小屋の捨て子だったというんですから、分かるわけがありません。
 衣装も手抜きなんだな。

 主役のボンファデッリは美人だそうですが、ブロセニアムの紗幕が邪魔をして、オペラグラスを使っても顔がよく見えません。
 最後のコロラトゥーラは頑張っていましたが、夢遊病の中でエルヴィーノに謝っているという馬鹿馬鹿しい設定だけに、「そんなに頑張らなくてもいいのに」と空しく思ったりして (^_^;。

 最後に紗幕が上がったときには、それまでぼんやりしていた舞台がくっきりと霧が晴れたように見えて、「白内障の手術をすると、このようにすっきり見えるようになるのかな?」と実感しました。

 明るいカーテンコールで見るボンファデッリは金髪美人ですが、何歳なのでしょう?
 意外にしわが多く見えました (^_^;。

 
 
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