《RENT》 の DVD

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《RENT》のDVD

 映画化された《RENT》は不愉快ですが、《RENT》DVDの「DISC2」には、ジョナサン・ラーソンの誕生から死までが2時間近いドキュメンタリーとして収録されています。

 幼い頃の話は家族や友人(マシュー・オグレディというゲイ)から、そして《RENT》上演が近くなるとマイケル・グライフなどミュージカル関係者から、それぞれインタビューとして切れ目無くつながっています。

 面白かったのは、動き歌うジョナサン・ラーソンの映像を見ることが出来たこと。
 《チック・チック・ブーム》を歌うジョナサン。
 ムーンダンス・ダイナーで注文を取るジョナサン。

 他にもジョナサンのアパートや、ニューヨーク・シアター・ワークショップなど、『RENTツアー』で訪れた場所が、次々と出てきて、懐かしい限りです。

 ビックリしたのは、AIDSで死んだと紹介されたジョナサンの友人達。
 アリ、ゴードン、パム。
 彼等は「ライフ・サポート」のメンバーとして、このミュージカルに甦っているんだ (@o@)。

 ジョナサンの死の前後、つまりニューヨーク・シアター・ワークショップでの初日前後の証言も実に興味深い。
 ジョナサンには数日前からかなり強い胸痛があったが、かかった医者には胃腸カゼだと診断された。
 しかし、ジョナサンは「マルファン症候群」による大動脈破裂で死んでしまった。

 それほど強い胸痛があれば、日本ならCTでも撮るところだろうが、アメリカでは安い保険では検査も出来ないらしいからね。
 ジョナサンがお金持ちだったら助かったかもしれない。
 アメリカとはそういう国らしい。

※ マルファン症候群は、身体の結合組織に影響する遺伝子疾患のことで、患者の特徴は、高身長、細くて長い四肢と指。
 患者の大動脈は 正常より太くもろいことがあり、血管にかかる圧力により、大動脈の拡大(瘤)、解離、破裂などが引き起こされてしまう危険がある。

 ジョナサンの短かった人生を振り返りながら「ONE SONG GLORY」を聴くと、「死ぬ前に一つの名曲を残したい」とは、ジョナサン自身の心からの望みであり、そして彼はそれを成し遂げたのだと、感慨も新たになります。
 
 
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