《ドロウジー・シャペロン》 酔っぱらいの花嫁介添人
2009年2月14日(土)5:00PM 愛知県勤労会館(つるまいプラザ)

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 僕は宮本亜門の演出を見るたびに不愉快になって、もう見たくはないのですが、せっかく名古屋までミュージカルが来てくれるのなら、話の種に見ておこうかと行ってきました。

  《ドロウジー・シャペロン》 酔っぱらいの花嫁介添人
     2009年2月14日(土)5:00PM
     愛知県勤労会館(つるまいプラザ)

 椅子の男(ナレーター):小堺一機
 ジャネット・ヴァン・デ・グラーフ
         (ブロードウェイのスター):藤原紀香
 ロバート(花婿)              :なだぎ武
 ドロウジー・シャペロン(花嫁介添人):木の実ナナ
 ジョージ(花婿介添人)         :川平慈英
 フェルドジーグ(ジャネットのショウのプロデューサー)
                        :尾藤イサオ
 キティ(プロデューサーの愛人)    :瀬戸カトリーヌ
 アルドルフォ(ラテンのジゴロ)    :梅垣義明
 トリックス・ジ・アビアトリックス
              (女性飛行士):浦嶋りんこ
 執事アンダーリング
  (トッテンデール夫人に長年仕える) :小松政夫
 トッテンデール夫人(結婚式の主催者):中村メイコ
 指 揮:西野 淳

 客電が落ちて暗いままの会場に男の声が長々と流れます。
 はっきりとは覚えていないのですが、最初は「僕は劇場が嫌いです。最近のミュージカルにはつまらないものが多くて‥‥」だったかな。
 これは全くこのミュージカルに当てはまるものでした (^_^ゞ。

 それから「キャストが客席に降りてくる作品も嫌いです。いつ自分が引きずり込まれるか心配で‥‥」というようなセリフもありました。
 これは《アイ・ガット・マーマン》など、自分の作品に対する宮本亜門の反省の言葉かと聞いておりました。

 ところが驚いたことにこの「椅子の男」(明るくなって小堺一機と判明)は客席に媚びを売り、拍手を求める。
 つまり、客席を引きずり込もうとしているわけです。
 言っていることとやっていることが違うだろ?

 で、「椅子の男」がレコードを掛けると劇中劇《ドロウジー・シャペロン》が始まるわけです。
 ストーリーはブロードウェイのスター・ジャネットの急な結婚式を前にしたドタバタらしいが、なんだか焦点が定まっていない話でした。

 で、一つのシーンが終わるたびに舞台は止まり、「椅子の男」が蘊蓄を垂れる。
 流れが悪いったらありません。

 また「椅子の男」の話は面白くも何ともありません。
 元々のブロードウェイのセリフがこうなっているのか、宮本亜門の意向が入っているのか、「小堺さんはお気の毒だ」と思って見ておりました。

 ロビーの掲示で休憩がないのは知っておりましたが、「椅子の男」が「第一幕が終わりましたが僕は休憩が嫌いです‥‥」などと話し始めたのには僕の忍耐も限度を超えまして (^_^; 、出てきてしまいました。

 纏めとしまして「宮本亜門ならこんなものだろう」、というところでしょうか (^_^ゞ。
 作品自体も魅力に乏しいものかと思いました。
  
 
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