フィッシャー&名フィル ベートーヴェン・チクルス(2)
2009年6月7日(日)4:00PM 名古屋市民会館大ホール

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 ティエリー・フィッシャー指揮、名古屋フィルハーモニー交響楽団による「ベートーヴェン・チクルス」、昨日に続いての第2弾です。

   ベートーヴェン・チクルス(2)
   交響曲第2番、第7番
 
   ティエリー・フィッシャー指揮
  名古屋フィルハーモニー交響楽団

   2009年6月7日(日)4:00PM
   名古屋市民会館大ホール

 昨日の経験から、前半の第2番は流すんだろうなと予測していたらこれが大はずれで、細やかな表情の付いた素晴らしい演奏でした。

 休憩時間に4階席で見ている人に「名フィルもピリオド演奏しているね」と言われてビックリ (@o@)。

 後半の第7番で観察していたら、確かに弦楽器にビブラートはかかっていないようです。
 所々にビブラートが自然にかかってしまう人を発見したけれど (^_^ゞ。
 
 観察に疲れてでしょうか (^_^; 、第7番は第2番ほどの感銘を受けませんでした。

 もちろん最後は盛大に盛り上がり、大喝采、ブラボーが飛んでいましたが、第7番は曲が単純で、ただすっ飛ばす曲のようにも思えました。

 第4楽章のフルートは指が回っていないようで、気になりました。

 さて、6月13日の定期演奏会のメインは『春の祭典』です。
 『春の祭典』で弦楽器のビブラートはどうなっているのでしょう?


 これではレポートが短いので (^_^ゞ、昨日のレポートで触れた金城学院大学名誉教授 浅野隆氏の『英雄』についての解説の冒頭を紹介させていただきます。
 改行を入れて読みやすくしたつもりですが‥‥。

 第3交響曲は作曲家としてのベートーヴェン自身の思想をどこにも表さなくなり、「ハイリゲンシュタットの遺書」に書かれたような他者との関連での彼の理念、思想が明らかにされて以来、特に重視されています。
 1802年10月6日付の「ハイリゲンシュタットの遺書」はベートーヴェンの語った思想の寒暖を表すものでしたが、芸術創造の新しい領域と音楽の積極的な役割を目覚めさせる役割を果たしていることがわかります。
 芸術の発展には「人間的な愛と善への欲望」がいかに重要かをベートーヴェンは見失ってはいませんでした。
 人間性ということに重要性を望む人にとって、主としてこの第3交響曲『英雄』の第1楽章の議論を通してある結果が明らかになります。
 それは、ベートーヴェンは自分の作曲した交響曲こそ、その人間性の巨大な塊体であることをよく理解しているということです。
 
 
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