メットライブビューイング 《トスカ》 2009年11月8日(日)10:30AM ミッドランドスクエアシネマ |
![]() 2009年11月8日(日)10:30AM ミッドランドスクエアシネマ 指揮:ジョセフ・コラネリ 演出:リュック・ボンディ トスカ:カリタ・マッティラ カヴァラドッシ:マルセロ・アルバレス スカルピア:ジョージ・ギャグニッザ 指揮はジェームズ・レヴァインが病気(腰痛?)で降板し、代役のジョセフ・コラネリ。 特に問題のない、良い指揮者だと思いました。 リュック・ボンディの演出は、最初からおかしかった。 第一幕の教会は倉庫の中。 実際のサンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会は輝くように美しい教会なのに。 で、カヴァラドッシは大きなキャンバスに左の乳房を露出させた女性像を書いている。 これがマグダラのマリアだというから笑ってしまう。 アンジェロッティは2階から綱を滑り降りてくるが、その綱をどうやって隠すつもりなんだ? それに、牢獄に入っていたアンジェロッティは髭も剃った優男。 髭もじゃのカヴァラドッシの方が、牢獄に入っていたように見える。 以下、おかしなことを書き出せばきりがない。 単なる思いつきの連続で、オペラティックな感興をいたく削がれた。 「歌に生き恋に生き」の途中で、トスカはテーブルの上のナイフを持って、またテーブルに置いた (@o@)。 何を考えているんだ? メットにいたら、礼儀正しい僕でもブーイングを飛ばしそう (^_^; 。 トスカのマッティラ(フィンランド出身)は、僕でも分かるほど音程が不安定。 演技が音楽と上手くマッチしていないのは、演出家のせいもあるのでしょう。 マルセロ・アルヴァレス(アルゼンチン出身)は、まあ普通のカヴァラドッシでしょうか。 何はともあれ演出が‥‥ (^_^; 。 初めて見るスカルピア役のジョージ・ギャグニッザ(グルジア出身)は、素晴らしいバリトンでした。 おかしな演出にもかかわらず、圧倒的な印象を残しました。 案内役のスーザン・グラハムが第一幕の後で「ジョージ、あなたはいい人なのに、どうしてそんな邪悪な演技が出来るの?」と聞いていましたが、聞かれた方も困ったでしょう。 グラハムは第二幕の後では、スカルピアを刺し殺して逃走中のトスカに「今の気持ちは?」などという質問をしていましたね (^_^; 。 でも、グラハムは聡明で、良い案内役かと思いました。 第二幕が終わったところで、豊田市コンサートホールのフランス国立リヨン歌劇場管弦楽団に移動します。 プログラム表紙の写真は、サンタンジェロ城から飛び降りるトスカでしょうか? |