クリスティアン・ティーレマン & ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
2010年3月25日(金) 2:00PM

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 クリスティアン・ティーレマン指揮する《タンホイザー》序曲は、どうしても聞き逃すことが出来ません。

 仕事を途中で切り上げて、愛知芸術劇場に向かいます。
 チケット代は張り込んで1万6千円。
 でも、いつもの3階最後列でした (^_^ゞ。

   ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
    2010年3月25日(木)6:45PM
    愛知県芸術劇場コンサートホール

    指揮:クリスティアン・ティーレマン
    独奏:ワディム・レーピン

    ワーグナー:《タンホイザー》序曲
    ブラームス:ヴァイオリン協奏曲
    ベートーヴェン:交響曲第5番『運命』。


 《タンホイザー》序曲は素晴らしかったですね。
 初めて聴くティーレマンは期待どおり、スケールの大きい指揮者だと思いました。
 仕事をさぼって来た甲斐があった、という満足感 (^_^ゞ。

 2曲目はブラームスのヴァイオリン協奏曲。
 僕は天才少年(少女)に興味を持っていた時期があって、 キーシン、五嶋みどり、ヴェンゲーロフらの演奏には驚嘆したものですが、同時期のレーピンの演奏はつまらなくて途中で帰ってしまったことがあります。
 線が細かったのかな。

 レーピンは本日の演奏も上手に弾いてはいるものの、何か醒めた感じ。
 ソロ・アンコールはしてくれないし、下野竜也&リザ・フェルシュトマンの熱気に溢れた演奏に較べれば、僕には満足度が少なかった。

 『運命』は「鶏を割くに焉んぞ牛刀を用いん」という感じの演奏。
 大きな音で、そして速い速度ですっ飛ばせば、「ブラヴォー!」が飛んでくるのでしょうか?
 ティーレマンにはもっとふさわしい曲があるような気がします。
 それは、やはりワーグナーやR.シュトラウスなどの後期ロマン派なのでしょうね。

 ミュンヘンフィルには、時々ミスや聞き取りにくい部分があって、意外でした。

 最後に驚いたのはアンコールがなかったこと。
 『運命』は短い曲だし、ここは他のプログラムに入っている《ニュルンベルクのマイスタージンガー》前奏曲を演奏するのがお約束だったでしょうに。

 入場料は高いのに、レーピンもティーレマンもけちですね (^_^ゞ。
 カーテンコールで指揮台に飛び乗るティーレマンは猛獣のようで、これは見物ではありました (^_^) 。
 
 
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