エベーヌ弦楽四重奏団 コンテンポラリー!
2011年11月5日(土)6:00PM 宗次ホール

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 宗次ホールでは世界のカルテットのシリーズをしているようで、今回がNr.18だとか。
 エベーヌ弦楽四重奏団とは聞いたことがない名前ですが、何でも良いから聴いておこうと行ってみました。
 「エベーヌ」って何だろう?

 エベーヌ弦楽四重奏団 Quatuor Ébène
 2011年11月5日(土)6:00PM 宗次ホール

 モーツァルト:弦楽四重奏曲 第19番「不協和音」
 ボロディン:弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調
 ブラームス:弦楽四重奏曲 第2番 イ短調

 ピエール・コロンブ(ヴァイオリン)
 ガブリエル・ル・マガデュール(ヴァイオリン)
 マチュー・ヘルツォク(ヴィオラ)
 ラファエル・メルラン(チェロ)

 プログラムによれば、エベーヌ弦楽四重奏団はブローニュ=ビヤンクール地方音楽院在学中の1999年に結成された。
 その後、イザイ弦楽四重奏団、ガボール・タカーチ、エバーハルト・フェルツ、ジェルジ・クルタークらに師事。
 2004年に難関で知られるミュンヘン国際コンクールで優勝。

 「不協和音」が始まってすぐ、このカルテットが高い個人能力とアンサンブル能力を持っていることが分かりました。
 4つの楽器が同じ語り口を持ち、全体として一つの音楽を作り上げている。
 
 ただモーツァルトにしてはハードでメタリックな音色だったでしょうか。
 もちろん、ハードでメタリックなモーツァルトが決して悪いわけではありません。

 ボロディンの第2番は即興的な掛け合いがあったりして、もっと自由度があり、「ノクターン」も美しかったですね。
 ヴィオラに表現能力があると、アンサンブルの深みが増すような気がします。

 ブラームスの第2番は、僕には難解でしたが、大変充実した演奏だったことは間違いありません。
 僕はこのカルテットにすっかり感心してしまいました。

 チェロが「僕たちのもう一つの面も聴いて欲しい」とアナウンスして、譜面台を後ろにどけて、始まったアンコールは現代音楽。
 コンテンポラリーというのでしょうか。
 これまたハイレベルできちっと決まって、能力の高さを見せつけました。

 確かにクラシックな曲目ばかり演奏していては同じ事の繰り返しで、いつか限界は来てしまうでしょう。
 過去ばかりに目を向けず、新しい音楽を目指していくことは大変望ましい姿勢かと思いました。

 あまりに感心したので、ロビーで売られていたDVDを買ってみました。

 これは彼らがパリで行った現代音楽のコンサートで、お客さんがいっぱい。
 パリでは人気者なのでしょうか?

 ゲストにナタリー・デセイも登場して、「OVER THE RAINBOW」などを歌っていました。

 アンコールの曲も入っておりまして、「ミザルー」(パルプ・フィクション)という曲でした。

 このDVDを持ってサイン会に並びまして、「ebene って何?」と聞いてみたらたら、「wood」という返事が返ってきました。

  弦楽器のネックに使われる黒檀の事みたいです。
 
 
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