中木健二プロデュース室内楽企画Ⅰ
 ウィーンを廻る弦楽アンサンブル “弦楽三重奏から六重奏へ”
2012年8月18日(土)1:30PM 宗次ホール

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 中木健二プロデュース室内楽企画 Ⅰ
 ウィーンを廻る弦楽アンサンブル
 “弦楽三重奏から六重奏へ”

 2012年8月18日(土)1:30PM 宗次ホール

・R. シュトラウス:弦楽六重奏のためのカプリチオ 作品85
・モーツァルト:弦楽三重奏のためのディヴェルティメント より
・シューベルト:弦楽四重奏曲 第12番 ハ短調 『四重奏断章』
・ブラームス:弦楽六重奏曲 第1番 変ロ長調より 第2楽章
・J. シュトラウス:皇帝円舞曲

 中木健二(チェロ)、白井圭、戸島さや野(ヴァイオリン)、大島亮、小峰航一(ヴィオラ)、森山涼介(チェロ)

 プロデューサーの中木健二さんは愛知県岡崎市出身。
 3歳より才能教育研究会にてチェロを始める。
 名古屋市立菊里高等学校、東京芸術大学を経て2003年、渡仏。

 中木健二さんのチェロは彼が小学生の頃から、林良一門下生の発表会で聴いています。
 小さいのによく指の回る演奏で、感心していました。
 彼は植村太郎さんと同じ名古屋青少年交響楽団のメンバーであり、小さい頃からの成長の過程を見て来れたのは貴重な機会であったと思っています。

 第72回日本音楽コンクール(2003年)では第3位受賞。
 この時のNHKドキュメントでは、チェロ部門の主役の扱いでしたね。
 ちなみにこの年チェロ部門の第一位は遠藤真理さん、第二位は辻本 玲さんとなっています。

 財団法人ロームミュージックファンデーションからの奨学金を受け、パリ国立高等音楽院、ベルン高等音楽院の両校を首席で卒業。
 2010年度よりフランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団首席奏者に就任。
 紀尾井シンフォニエッタ東京メンバー。
 使用楽器は宗次徳二氏より貸与されている1700年製ヨーゼフ・グァルネリ。

 第1ヴァイオリンの白井圭さんは、2009年のミュンヘン国際音楽コンクールで第2位と聴衆賞を受賞し、ウィーン拠点として活躍中。
 今シーズンはウィーン・フィルの契約団員として演奏活動をされているそうです。

 第2ヴァイオリンの戸島さや野さんは名古屋市生まれ。
 彼女も名古屋青少年交響楽団のメンバーでした。
 東京藝術大学音楽学部を経て、同大学院修士課程を修了。
 2008年フライブルグ音楽大学ソリストコース修了、ドイツ国家演奏家資格を取得。

 演奏の途中に中木さんから解説とメンバーへのインタビューがありました。
 このメンバーは1週間前に集まって、集中的に練習を続けてきたそうです。
 彼らの最大の目標は明日(19日)に演奏するシェーンベルクの『浄夜』だそうですが、本日の演奏では寄せ集めメンバーの弱いところが出た部分もあったようです。

 いくら腕利きのメンバーでも、7日間でアンサンブルをまとめ上げるのは難しいでしょう。

 中木健二プロデュース室内楽企画は第2弾、第3弾と続いていくのでしょうから、メンバーが固定化し、全員の語り口が統一されるといいな、と思っています。