上野星矢フルートリサイタル 2012年11月7日(水)7:00PM
 電気文化会館 ザ・コンサートホール

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 2012年5月19日、 名古屋フィルハーモニー交響楽団第391回定期演奏会の『ハーメルンの笛吹き』で圧倒的な感銘を受けた上野星矢さんのフルート・リサイタルに行ってきました。
 リサイタルのチラシも配られていなかったのに、定員395名の電気文化会館ザ・コンサートホールは8~9割の入りで驚きました。
 フルート関係でお客さんが集まったのでしょうか?

 上野星矢フルートリサイタル
 2012年11月7日(水)7:00PM
 電気文化会館ザ・コンサートホール

1.リムスキー・コルサコフ:熊蜂の飛行
2.クロード・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
3.セザール・フランク:ヴァイオリンソナタイ長調
  == 休憩 ==
4.クロード・ドビュッシー:シランクス
5.上林裕子:クリスタルの時
6.フランソワ・ボルヌ:カルメン幻想曲
7.ゲイリー・ショッカー:後悔と決断

 上野 星矢さんは1989年生まれの22歳。
 東京都杉並区出身。
 小学校4年生の時にフルートを始め、2008年、東京芸術大学音楽学部に入学。
 2008年、第8回ジャン=ピエール・ランパル国際フルートコンクールにてグランプリを獲得する。
 2009年よりパリに留学し、パリ国立高等音楽院に審査員満場一致で入学。
 2012年ミュンヘン音楽大学修士課程に入学。
 2012年10月17日、日本コロムビアレコードよりデビューアルバム『万華響 KALEIDOSCOPE 』 がリリース。

 上野さんのフルートの最大の魅力は、その太く中身の詰まった音色でしょう。
 こんな音で演奏されては、どんな曲でも名曲に聞こえてしまいます。
 
 今回のプログラムでは現代音楽の入った後半の方が面白かった。
 特にボルヌの『カルメン幻想曲』の超絶技巧には目が点になりました。

 アンコールは松任谷由実の『春よ、来い』でした。
 22歳でこれほどの境地に達してしまった人は、今後の長い人生を何を目標にして生きていったら良いのでしょうか?