アントネッロ モンテヴェルディ 《ウリッセの帰還》 2014年3月21日(金・祝)5:00PM 川口リリアホール/音楽ホール |
1998年10月3日に八幡市文化センターで ザ・パーセル・クワルテット・オペラ・プロジェクトⅡ によるモンテヴェルディ作曲《ポッペーアの戴冠》を見て、その生々しい人間ドラマに圧倒されました。 そして同じ作曲家の《ウリッセの帰還》もいつかは見てみたいものだと思っていました。 開演は5時からなので、2013年11月10日に登ることが出来なかった東京スカイツリーに寄ってみました。 この日は風の強い日で、当日入場券は発売されませんでした。 僕はインターネット予約をしていったので入場することができ、入ってしまえば混雑もなくて、これはラッキーでした (^_^) 。 新幹線から富士山はくっきりと見えていたのですが、東京は曇り空でした。
川口市といえば『キューポラのある街』でしょうか。 リリアホールはJR川口駅西口にあり、4階にある音楽ホールは座席数600席という中ホールでした。
![]() モンテヴェルディ 《ウリッセの帰還》 2014年3月21日(金・祝)5:00PM 川口総合文化センターリリア音楽ホール 指揮: 濱田芳通 演出: 彌勒忠史 ウリッセ:春日保人 ペネローペ:上島緑 テレーマコ:中嶋克彦 エウメーテ:黒田大介 ミネルヴァ&フォルトゥーナ:澤村翔子 ジョーヴェ&アンフィノモ:鹿野浩史 ジュノーネ&アモーレ:末吉朋子 ネットゥーノ:小笠原美敬 イーロ:渡邉公威 エリクレア:人見珠代 アンティノオ:酒井崇 人間のはかなさ:彌勒忠史 アントネッロという古楽アンサンブルのレベルの高さに驚きました。 アントネッロの正式メンバーは濱田芳通(コルネット&リコーダー)、石川かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、西山まりえ(アルパ・ドッピア&チェンバロ)の3人らしいのですが、今回集められた15人(?)のいずれもが高い技術を持ち、これだけのメンバーを集めるとはただ事ではありません。 主宰者である濱田芳通さんは、プロフィールによれば、 我が国初の私立音楽大学、東洋音楽大学(現東京音楽大学)の創立者を曾々父に持ち、音楽一家の四代目として東京に生まれる。 桐朋学園大学古楽器科卒業後、スイス政府給費留学生としてバーゼル・スコラ・カントールムに留学。 東京藝術大学リコーダー科講師。 彌勒忠史さんの演出はコンサートオペラ形式。 公演は二部に分けて行われ、5時開演で休憩20分を入れて終演は8時20分。 僕はある程度ガマンを覚悟で出かけたのですが、深刻な部分やコミカルな部分を織り交ぜて、退屈させるところがありません。 衣装は日本風にこだわり、僕は大国主命を思い出しました。 ただ、老人に化けたウリッセと羊飼いエウメーテの衣装が見分けにくかったでしょうか。 僕は髭の有無で区別していました。 歌手の方も東京芸術大学出身の方がずらりと並び、公演全体としてこの音楽ホールの空間にピタリと合っていると思いました。 僕はうん十年昔に濱田芳通さんのお父上である濱田徳昭先生<昭和4(1929)年3月26日~昭和61(1986)年11月18日(57歳)>の指揮で演奏したことがあります。 当時、徳昭先生はバロック奏法の普及に努められ、ヴィヴァルディの合奏協奏曲を弓の上半分だけを使って演奏するよう、我々に指示をされました。 しかし、油断するとついつい元まで使ってしまい、注意を受けたものです (^_^; 。 芳通さんが古楽の道を目指されたのも、徳昭先生の影響があったのでしょうね。 |