ブルガリア国立歌劇場《イーゴリ公》
2015年10月17日(土)5:00PM 愛知県芸術劇場大ホール

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 9月のシルバーウィークに「サンクト・ペテルブルクとモスクワお墓の旅」をしてきました。
 ボロディンのお墓にも行きましたが、他にもあまりにお墓の写真が多くて、誰のお墓が分からず、手つかずの状態です (^_^ゞ。
 その時の日本語ガイド嬢の話では、ロシアには劇場が多く、《イーゴリ公》や《イワン・スザーニン》は大人気なのだそうです。
 
 ブルガリア国立歌劇場《イーゴリ公》

 2015年10月17日(土)5:00PM
 愛知県芸術劇場大ホール

 指 揮:グリゴール・パリカロフ
 演 出 プラーメン・カルターロフ

 イーゴリ公:スタニスラフ・トリフォノフ
 ヤロスラーヴナ:ガブリエラ・ゲオルギエヴァ
 ウラディミール・イーゴリヴィチ:フリシミール・ダミャノフ
 ガリッキー公:アレクサンダル・ノスイコフ
 コンチャク汗:アンゲル・フリストフ
 コンチャコーヴナ:ツヴェタ・サランベリエヴァ
 オヴルール:ミロスラフ・アンドレエフ
 ブルガリア国立歌劇場管弦楽団/合唱団/バレエ団

 
 信頼するひのまどかさんの「作曲家の物語シリーズ」によれば、スターソフが《イーゴリ公》の台本をボロディンに持ち込んだのは1869年の春のことでした。
 9月には作曲の準備が整いましたが、ペテルブルク医科大学の教授(生化学/世界的な権威だった))の仕事や、妻の病気など家庭の事情で作曲は進みませんでした。

 1887年2月27日、医科大学のパーティーの会場で、ボロディンは急死しました。
 ボロディンは53歳で、死因は大動脈瘤破裂だったそうです。
 《イーゴリ公》は第2幕まで作曲されており、リムスキー・コルサコフと弟子のグラズノフによって完成されました。

 現在《イーゴリ公》を上演する場合、劇場ごとにストーリーが変わっているそうです。
 今回はカルターロフ版で、この版の特徴は有名な「ポロヴェッツ人の踊り」を最後の結婚式の祝宴に持ってきたこと。
 そのためにストーリーがありえないものになっていましたが、「ポロヴェッツ人の踊り」をカーテンコールだと思えば、許容できるでしょうか。

 ボロディンの曲は、親しみやすい曲や、深みのある曲が多くありましたが、「この曲は本当にボロディンが書いた曲なのだろうか?」と疑いながら聴くことになってしまいました。
 「ポロヴェッツ人の踊り」だって、誰かが編曲しているのかも知れませんからね。

 キャストはテノール以外は立派な出来かと思いました。
 ブルガリアン・ヴォイスですね。
 かつてカラヤンの信頼を得てザルツブルク音楽祭にも招かれたソフィア国立歌劇場合唱団は、寂しいレベルになっていました。
 
 このHPを検索していたら、僕は2007年12月5日(水) に、名古屋市民会館でレニングラード国立歌劇場の 《イーゴリ公》を見ているようです。