ダニエル・バレンボイム ベルリン国立歌劇場管弦楽団
2016年2月4日(木)6:45PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

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 1973年4月、帰省の途中でたまたま東京にいた僕は、NHK交響楽団定期演奏会でバレンボイム、ズーカーマン、デュ・プレによるベートーヴェンの三重協奏曲が予定されているというので当日券に並んでみました。
 デュ・プレが1971年頃から多発性硬化症で体調不良という話は聞いていましたので、この機会を逃しては‥‥ということですね。
 結局彼女はキャンセルして、代わりにズーカーマンによるメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」が演奏されました。
 後半はバレンボイム指揮のチャイコフスキー「交響曲第4番」でしたが、序奏の部分を聞いて「この若手ピアニストは将来大物指揮者になる」と確信したものです。

 あれから40数年が経ち、僕の予測通り世界の巨匠となったバレンボイム(73歳?)が、手兵のベルリン国立歌劇場管弦楽団を率いて名古屋に初めて来てくれるというので、「バレンボイムのピアノを聴くのも、指揮を見るのもこれが最後の機会か」と考え、思い切って3階最後列B席2万円 (@o@) のチケットを購入しました。
 B席はほぼ満席でしたが、A席(2万4千円)の後ろの席が3~4列空席となっていたのは可笑しかったですね。

 東芝グランドコンサート35周年特別企画
 ベルリン国立歌劇場管弦楽団 ~シュターツカペレ・ベルリン~
 2016年2月4日(木)6:45PM
 愛知県芸術劇場コンサートホール

 指揮・ピアノ:ダニエル・バレンボイム

・モーツァルト:ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調
・ブルックナー:交響曲 第1番 ハ短調(リンツ稿)

 ピアノ協奏曲では、バレンボイムは客席に背中を向けて演奏しました。
 最近聴いたチョ・ソンジンさんなどと較べると、ピアノの音色や指の回りなど、物足りないところもありましたが、彼のピアノを弾く姿を実際に見ることが出来る最後の機会かと、ありがたく拝見しました。

 ブルックナーの交響曲第一番を聴くのは初めてです。
 このような機会がなくては、一生聴くことも無かったでしょう。
 ぶっつけ本番で聴かせていただき、曲は良く分かりませんでしたが、ヴァイオリンの運動量が不必要に激しい曲かと思いました。
 彼らは2月9日からサントリーホールでほぼ毎日ブルックナーの交響曲全曲を演奏するわけですが、スタミナ配分に気をつけていただきたいものです。
 
 73歳(?)のバレンボイムは元気いっぱい。
 当分は世界の巨匠としての活躍が続くことでしょう。