フランス国立リヨン管弦楽団 (レナード・スラットキン+ルノー・カプソン)
2016年7月1日(金)6:45PM 愛知県芸術劇場コンサートホール

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 アメリカの指揮者、フランスの管弦楽団、ロシアの作曲家というミスマッチに、当初は行く気はありませんでした。
 しかし前日に招待券をお譲りいただき(数年に1度)、「タダなら行ってみるかと」行ってきました。
 タダでも行く気がしない演奏会も多いですからね。
 急な話で、チラシの写真も準備できない状態でした。

 僕は「期待と感動は反比例する」と思っていますが、今回の演奏会では、それ以上の演奏を聴かせていただきました。
 招待席は一階で、いつも三階で聴いている僕には上を向く首に負担がかかりました。

 フランス国立リヨン管弦楽団(レナード・スラットキン)
 2016年7月1日(金)6:45PM
 愛知県芸術劇場コンサートホール

 ブラームス:悲劇的序曲
 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
 ムソルグスキー:組曲『展覧会の絵』
       (ラヴェル&スラットキン編)

 指 揮:レナード・スラットキン
 ヴァイオリン:ルノー・カプソン

 ルノー・カプソンはTVで見て、テクニックが弱いかと感じましたが、今回は比較的演奏が容易なブルッフということもあって、2楽章以降が盛り上がりました。
 第2楽章は大好きですよ。
 アンコールはオーケストラの伴奏 (@o@)で『《タイース》の瞑想曲』という珍しい演目でした。

 『展覧会の絵』も素晴らしい演奏で、『キエフの大門』ではムソルグスキーの墓がパイプオルガンに浮かんで見えました。
 フィナーレでチューブラーベルを2本のバチと全身を使って打ち鳴らす若手女性奏者はかっこう良かったです。
 前に座った管楽器奏者はさぞ怖かったことでしょう。

 もっと面白かったのがカーテンコール。
 スラットキン左手を上に向けて少し揺らせました。
 そうすると会場から拍手がわき起こります。
 その拍手をスラットキンは右手で切って、静まった会場に向け挨拶をしました。
 素晴らしい指揮者のテクニックだと思いました。

 挨拶は分かりやすい英語で、「準備しているのは2曲。一曲目は『ホフマンの舟歌』、 2曲目は『グレイト カンカン』」とのことでした。
 『グレイト カンカン』はアイディアに満ちたもので、スラットキン自身の編曲だったようです。