名古屋二期会ニューイヤーオペラコンサートNo.29 2017年1月9日(月・祝)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール |
![]() 名古屋二期会ニューイヤーオペラコンサートNo.29 2017年1月9日(月・祝)4:00PM 愛知県芸術劇場コンサートホール 今年の指揮者は名古屋出身の田中祐子さん。 1978年名古屋市生まれ。 4歳よりピアノを始める。 愛知教育大学教育学部音楽科、同大学院卒業後、東京音楽大学指揮科(特待奨学生)に進学。 卒業後、東京藝術大学大学院指揮科修士課程に進み、指揮を尾高忠明、広上淳一、高関健、汐澤安彦の各氏に師事。 東京国際コンクール「指揮」入選、ブザンソン国際指揮者コンクールのセミファイナリスト、ショルティ国際指揮者コンクールのセミファイナリスト。 小柄ながら指揮棒の先端まで全身を鞭のようしならす指揮姿は、音楽的で好ましいものかと思いました。 名古屋二期会管弦楽団 名古屋二期会合唱団 第1部はオペラのアリア集。 最後の3曲に拍手が多かったようです。 ・ヨハン・シュトラウス:「こうもり」より “序曲” “侯爵様、あなたのようなお方は” アデーレ/山口満希子 ・プッチーニ:「ラ・ボエーム」より “私の名はミミ” ミミ/石田裕美 “あなたの愛の呼ぶ声に” ミミ/濱野織 ・レオンカヴァッロ:「道化師」より “烏の歌” ネッダ/鈴木裕子 ・ドニゼッティ:「愛の妙薬」より “愛とはこのことよ!” アディーナ/愛知智絵 ドゥルカマーラ/水谷和樹 ・モーツアルト:「ドン・ジョヴァンニ」より “シャンペンの歌”“セレナーデ” ドン・ジョヴァンニ/鳴海卓 ・「コジ・フアン・トゥツテ」より “岩のように動かず”フイオルディリージ/池田有希 ・「魔笛」より “パパパの二重唱” パパゲーナ/山口光子 パパゲーノ/鈴木啓之 ・ビゼー:「カルメン」より “ハバネラ” カルメン/奥野靖子 ・プッチーニ:「マノン・レスコー」より “捨てられて、ひとり寂しく” マノン・レスコー/藤田桂子 ・ベッリーニ:「清教徒」より “ここで貴方の優しいお声が” エルヴィラ/つじ村ふみ惠 第2部 オペラ「宗春」ハイライト オペラ「宗春」は名古屋二期会創立45周年記念委嘱作品として委嘱されたオペラ。 作曲:中田直宏 台本:麻創けい子。 2015年10月の初演から興味を持てなかったオペラですが、田中さんのトークが面白かった。 彼女が初めて指揮をしたのは大学3年生で、その時の先生が中田直宏さんだったそうです (@o@) おとせ/夏目久子 唐子/真野一枝 吉宗/水谷和樹 こさん/長井久美子 喜八/菅利行 春日野/小坂井直美 宗春/井原義則(賛助) 第3部 ・プッチーニ作曲:オペラ「トゥーランドット」より 第3部はの注目は、テノールの城宏憲さん。 岐阜県関市出身。岐阜県立加納高等学校音楽科を経て、東京藝術大学音楽学部声楽科へと進学。 卒業後は新国立劇場オペラ研修所から、平成22年度文化庁新進芸術家海外研修制度にてイタリアへ留学し、北イタリアの港町ジェノヴァにてアルベルト・クピード氏のもとで約2年間研鑽を積む。 2016年2月には、二期会公演「イル・トロヴァトーレ(指揮:アンドレア・バッティストーニ)」に急病の出演者に代わりマンリーコを歌い、衝撃的な二期会デビューを果たす。 2月には東京二期会公演《トスカ》のカヴァラドゥッシ役で出演予定。 なんと!、藤原歌劇団は笛田博昭さんだし、東京二期会は城宏憲さんとは、日本のテノール界は東海地方出身者が担っていくのでしょうか。 城さんは輝かしくドラマティックな声と、甘い声を併せ持った魅力的なテノールでした。 しかし、“誰も寝てはならぬ”の最後の3つの音を伸ばしきれないなど、もっと経験を積んでいくことが必要かとも思いました。 トゥーランドット役の森本ふみ子さんは実力派のベテランソプラノですが、この日は喉の不調で痰が絡み、声が出ない部分もありました。 さぞ無念なことだったでしょうが、コーラスの助けもあり、最後まで歌いきられました。 二人のリューは昨年10月《蝶々夫人》の主役ダブルキャスト。 渡部純子さんはドラマティックな歌声で、この役には合わない部分もあったような気がします。 浅井恵子さんはカラフのアリアでも、役に成り切っておられ、またオペラを拝見したいものです。 “お聞き下さい、王子様 ~ 泣くな、リュー” リュー/浅井恵子 カラフ/城宏憲(客演) “この宮殿の中で” トゥーランドット/森本ふみ子 “誰も寝てはならぬ” カラフ/城宏憲 “氷のような姫君の心も” リュー/渡部純子 “あなたは私のものだ!” トウーランドット/森本ふみ子 カラフ/城宏憲 “我らが皇帝 永遠なれ” |