笛田博昭テノールコンサート
 2017年3月24(日)6:45PM 宗次ホール

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 笛田博昭さん第55回目のレポートです。
 2月の藤原歌劇団《カルメン》で、新しいファンも増えたようで、宗次ホールはほぼ満席。
 開演前に「本日の演奏はCD化されます」とのことで、笛田さん最初のCDになるそうです。

 笛田博昭テノールコンサート
 2017年3月24(日)6:45PM 宗次ホール

 ピアノ:河原忠之

 ごあいさつ(プログラム)
 実は、僕は2016年の藤原オペラ「カプレーティ家とモンテッキ家」のテバルド役を演じなければ作曲家Ⅴ.ベッリーニとは全く縁がなかったかもしれません。
 僕にとってのベッリーニは遠い存在でしたし、それを歌うことにさほど興味も湧かなかったのですから。
 今回のリサイタルを開催するにあたって、敢えてそのベッリーこの歌曲を1曲目に選んだのは、そんな僕がすっかりベッリーニの虜になってしまったからです。
 (中略)というわけで僕の新境地としては今回のリサイタルの一部ではベルカントのオペラから、二部は今まで歌い続けてきたトステイの歌曲と有名なオペラアリアを、たっぷりとお楽しみ頂きたいと思います。

 ベッリーニ
  悲しげな姿/行け、幸せなバラよ 
 「カブレーティ家とモンテッキ家」よりテバルドのアリア
 “この剣はそのためにある~彼女を愛している、ああ”
 ドニゼッティ
 「ランメルモールのルチーア」より エドガルドのアリア
  “わが祖先の墓よ~まもなく私もここに眠る”
 ベッリーニ
  「ノルマ」より ポッリオーネのアリア
  “ヴィーナスの祭壇に私と一緒に~私は大きな力で護られている”

 笛田さんは好調で、高音の続く難曲を見事に歌い上げられました。
 笛田さんは7月に藤原歌劇団《ノルマ》でポッリオーネ役を歌われますが、ノルマ役がマリエッラ・デヴィーアなのでチケット確保は難しそうです。

 トスティ
 最後の歌/理想のひと/かわいいい口元/暁は光から影を隔てて
 ビゼー 
 「カルメン」よりドン・ホセのアリア“花の歌”
 プッチーニ
 「マノン・レスコー」より 間奏曲[ピアノソロ]
 「トスカ」より カヴァラドッシのアリア“妙なる調和”“塁は光りぬ”

 いつものナンバーですが、笛田さんは自信に溢れ、ますます貫禄が出てきたような気がします。
 天井の高い宗次ホールが原子炉で、笛田さんの音圧で爆発するのでは?という感じもありました。

 アンコールは、まず《アンドレア・シェニエ》の『ある日、青空を眺めて』。
 1988年のアサヒビールの広告でドミンゴが階段の上で歌っていた曲ですね。
 僕はどれほど笛田さんのこの曲を聴きたかったことでしょう。
 期待以上の演奏で、その神々しいばかりの歌声を聴いていると涙も出てくるというものです。
 
 2曲目は『カタリ・カタリ』。

 3曲目に笛田さんは上着を脱いで現れます。
 『次はあの曲かな?』と期待が高まります。
 そして、予想どおり歌われたのは十八番の『マンリーコのアリア』。
 難曲の余裕を持った歌唱、最後の「ハイC」に会場は燃え上がり、CDもこれで完璧です。

 4曲目は『オー・ソレ・ミオ』。

 CD作成ということで張り切ったのか、一曲ごとに「ブラヴォー!」を叫ぶおじさんが居ました。
 耳障りですので、CD編集時にはカットしていただきたい。
 最初のアナウンスで「拍手御喝采をお願いします」などというものだから、こういう目立ちたがりが出てくると思いましたよ。

 5月6日・7日と三河市民オペラ《イル・トロヴァトーレ》が上演されます(アイプラザ豊橋)。
 オールジャパンのキャストと豊橋という地方都市のミスマッチが不思議な公演ですが、笛田さんは6日に出演され、宗次ホールのロビーではチケットが販売されていました。