さよなら中日劇場
岡幸二郎 in ミュージカルコンサート
2017年12月19日(火)6:30PM

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 中日ビルの建て替え工事のため、中日劇場は来年(2018年)3月で閉館となります。
 新しいビルに劇場は無いそうで、ミュージカルファンとしては困ったことになりました。
 4月以後のミュージカルは新装なった御園座で上演されるようです。
 御園座は歌舞伎公演の劇場で、北島三郎さん、小林幸子さんなど歌謡ショーの劇場でしたが、来年8月に《モーツァルト!》、12月に《マリー・アントワネット》が予告されています。
 そして何と8月18日にはワーグナーの《ジークフリード》が予告されています (@o@)。

 プログラムの岡幸二郎さんのメッセージが素晴らしいので、紹介させていただきます。

 1994年2月22日、私の《レ・ミゼラブル》人生が始まったのがこの劇場です。
 この作品で私の人生も変わりました。
 思い出があり過ぎる劇場の「さよならコンサート」のお話を頂き、大好きな“仲間”でコンサートを開催したく、ご当地の一路真輝さんやレ・ミで共演した岩崎宏美さん、私の記念コンサートやCDでもお世話になった和音美桜さん、そしてこれからのミュージカル界を担うであろう渡辺大輔君、そして朋友・石井一孝氏にお声掛けし、快く承諾して頂きました。
 ここ中日劇場で上演された作品を懐かしみながら、今宵一夜のコンサートをお楽しみください。

 さよなら中日劇場
 岡幸二郎 in ミュージカルコンサート
 2017年12月19日(火)6:30PM
<ゲスト> 一路真輝 岩崎宏美 石井一孝
        和音美桜 渡辺大輔
指揮   西野 淳
演奏   セントラル愛知交響楽団
コーラス 愛知高等学校グリークラブ
      同朋高等学校ミュージカルコース
      愛知県立芸術大学  の皆様

<第1部>

・見果てぬ夢(ラ・マンチャの男)             岡幸二郎
・踊り明かそう(マイ・フェア・レディ)           和音美桜
・あの娘の顔が忘れられない(マイ・フェア・レディ)  石井一孝
・ありのままの私(ラ・カージュ・オ・フォール)      岡幸二郎
・デイス・イズ・ザ・モーメント(ジキル&ハイド)     石井一孝
・愛する我が家をはなれて(屋根の上のヴァイオリン弾き)岩崎宏美
・ONE(コーラスライン)                  全 員

 岡幸二郎さんの挨拶で始まった第1部は、かつて中日劇場で上演されたミュージカルのハイライトで、30分ほどで終わりました。

 <第2部>《エリザベート》より

・夢とうつつの狭間に  一路真輝
・夜のボート        一路真輝・岡幸二郎
・私だけに         一路真輝

 一路真輝さんのメッセージ
 中日劇場で初めて宝塚を観て、私の夢、歩いて行く道を見つけました。
 そして劇場の最後に、シシィを歌える機会を与えて頂き、心より感謝しています。
 沢山のありがとうを込めて……。

 この人で無くてはならないという『当たり役』である一路真輝さんのエリザベートを聴かせていただけたのは有り難かった。
 岡幸二郎さんとのトーク(面白かった)でも、故郷の名古屋でのコンサートに誘ってもらったことを感謝しておられました。
 《エリザベート》好きの僕ですが、1996年8月13日にウィーンで見た観劇記はこちら、そしてミュージカルの舞台をギリシャまで追った旅行記はこちらです。

 《オペラ座の怪人》より

・ミュージック・オブ・ザ・ナイト    岡幸二郎
・オール・アイ・アスク・オブ・ユー  和音美桜・渡辺大輔
・ポイント・オブ・ノー・リターン    石井一孝・和音美桜

 僕が中日劇場に入場するようになったのは1990年12月、劇団四季《オペラ座の怪人》から。
 それまではオペラファンとしてミュージカルを見下していたところがあったんですが、山口祐一郎さんのファントムに夢中になって、毎日のように通い詰めたものです。

 《レ・ミゼラブル》より

 本日のキャストは《レ・ミゼラブル》のメンバーで、当然《レ・ミゼラブル》がメインとなります。
 『当たり役』ということでは、岡幸二郎さんのアンジョルラス、岩崎宏美さんのファンティーヌ、島田歌穂さんのエポニーヌが忘れられません。
 演奏前にメンバーのトークがありまして、大いに笑わせていただきました。

・夢破れて    岩崎宏美

 岩崎宏美さんのメッセージ
 1998年3月、4月と2ケ月通った中日劇場。
 仲良しだった斎藤晴彦さんが広い楽屋だったので、プロデューサーの了解を得て、晴彦さんと山口祐一郎さんと同じ楽屋で過ごした;;(笑)思い出の劇場です。

・カフェ・ソング  石井一孝

 石井一孝さんのメッセージ
 忘れもしない1994年2月22日。《レ・ミゼラブル》のマリウスとして中日劇場に立った。
 隣には、勇猛に髪をなびかせた岡幸二郎がいた。
 涙も笑顔も希望さえも刻まれた木のぬくもりの劇場。
 今までありがとう。

・スターズ      岡幸二郎

・民衆の歌     全 員

 『民衆の歌』冒頭で岡さんのアンジョルラスと石井さんのマリウスが並ぶと、かつて見た舞台が思い出されて、目の前がボッーとしてきました。
 最後は大合唱も付いて、感動のフィナーレです。

 アンコールは一路真輝さんも入って『ワン・デイ・モア』。
 一路さんは《レ・ミゼラブル》に出演されたことはありませんが、「テナルディアの妻」には、やけに存在感がありました。

 最後は満席の会場揃ってのスタンディングオベージョン。
 このコンサートが中日劇場最後のミュージカルとなり、企画担当の岡幸二郎さんには心から感謝したいと思います。
 僕は3月4日の『ザ・ニュースペーパー』にも行きたかったのですが、その日はびわ湖ホール《ワルキューレ》とバッティング。
 ということで、僕にとっても最後の中日劇場となります。
 トークにも出てきた桜の壁を、しみじみと触れてきました。