世界のカルテット∞カルテットの世界SQ.65
ベルチャ弦楽四重奏団
2019年2月2日(土)6:00PM 宗次ホール

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 世界のカルテット∞カルテットの世界SQ.65
 ベルチャ弦楽四重奏団
 2019年2月2日(土)6:00PM 宗次ホール

 コリーナ・ベルチャ(第1ヴァイオリン)ルーマニア
 アクセル・シャッハー(第2ヴァイオリン)スイス
 クシシュトフ・ホジェルスキ(ヴィオラ)ポーランド
 アントワーヌ・レデルラン(チェロ)フランス

・モーツアルト:弦楽四重奏曲第22番変ロ長調
         「プロシャ王第2番」K.589
・バルトーク:弦楽四重奏曲第6番 Sz.114
・メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲第6番へ短調 Op.80

 ベルチャ四重奏団は1994年英国王立音楽大学で結成。
 アマデウス四重奏団とチリンギリアン四重奏団に師事し、のちにアルバン・ベルク四重奏団にも教えを受ける。
 1998年に第3回大阪国際室内楽コンクールと第1回ボルドー国際弦楽四重奏コンクールに優勝。

 その後チェロと第2ヴァイオリンのメンバー交代を経て、現在はルーマニア、スイス、ポーランド、フランスという多国籍のメンバーの組み合わせとなり、ロンドン本拠地のカルテットながらイギリス人のいない構成となっている。

 2017/18シーズンよりベルリンのピェール・ブーレーズ・ザールのアーティスト・イン・レジデンスのほか、2010年よりアルテミス弦楽四重奏団と共にウィーン・コンツェルトハウスのレジデンス・アンサンブルを務めている。

 初めて聴くベルチャ弦楽四重奏団は、世界でもトップクラスの弦楽四重奏団でした。
 音楽雑誌でも弦楽四重奏団についての情報は少なく、宗次ホールの「世界のカルテット∞カルテットの世界」シリーズには、いつも感謝しています。

 ベルチャ弦楽四重奏団は一人一人のメンバーが高い技術を持ち、アンサンブルは完璧。
 何よりもその重量感のある熱気、迫力が凄い。
 どれくらいの力が弓にかかっているのだろうと、ベルチャさん(女性)の二の腕をボーッと見ていました。

 バルトークは前衛で難解な曲、メンデルスゾーンもよく分からない曲でしたが、彼らの手にかかればどんな曲でもその迫力に圧倒されてしまいます。

 アンコールはヴィオラのホジェルスキさんの案内で、ショスタコーヴィチ弦楽四重奏曲第3番より第3楽章。
 これがいかにもショスタコーヴィチらしい曲のショスタコーヴィチらしい演奏で、大いに盛り上がりました。
 ヴィオラの長いソロもあり、やはりヴィオラがしっかりしている弦楽四重奏団は(かつてのエベーヌ弦楽四重奏団のように)いいですね。

 売店でベートーヴェンの「弦楽四重奏曲全16曲」のCDが4200円で売られていました。
 8枚組みでCD1枚あたり500円とお買い得感があり、思わず買ってしまいました。

 3月21日のNHKクラシック倶楽部で、彼らの演奏が放映されるようです。
 アンコールはぜひ入れて欲しいですね。