スウェーデン放送合唱団 フォーレ『レクイエム』
指揮:広上淳一 京都市交響楽団
2019年11月24(日) 愛知県芸術劇場コンサートホール

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 フォーレの『レクイエム』は大好きですが、なかなか生演奏を聴く機会が少ない。
前回聴いたのは 2018年7月29日(日)の京都コンサートホール、広上淳一指揮の京都市交響楽団。
 今日と同じコンビなんですね。

 ではなぜ本日また同じコンビに来たかというと、もちろんスウェーデン放送合唱団を聴くため。
 2018年にペーター・ダイクストラが退任してから、音楽監督を置かずに活動しているとのこと。

 スウェーデン放送合唱団
 2019年11月24(日)4:00PM
 愛知県芸術劇場コンサートホール

 指揮:広上淳一
 京都市交響楽団

・フォーレ   :レクイエム ニ短調
・モーツァルト:レクイエム ニ短調

 ソプラノ:ケイト・ロイヤル
 メゾ・ソプラノ:アリョーナ・アブラモヴァ
 テノール:オリヴァー・ジョンストン
 バリトン:ミラン・シリアノフ

 僕はかつて濱田徳昭先生の指揮で、フォーレの『レクイエム』を演奏したことがあります。
 最初の練習で驚いたのは、中間部の「サンクトゥス」までヴァイオリンの出番が無かったこと。
 2つのパートに別れ、自由闊達に動き回るヴィオラやチェロを羨ましく見ていたものです。

 ところが、本日の演奏では最初からヴァイオリンが弾いていました。
 「サンクトゥス」のオブリガートはソロヴァイオリンが弾いていました。
 楽器編成もトロンボーンまで揃っているのに、木管楽器がいません。

 解説によると、本日演奏されたのは93年に書かれた第2稿で、原譜は失われ、ネクトゥー&ドゥラージュによって校訂されたものなのだそうです。
 かつて一般的に用いられていた2管編成のオーケストラによる楽譜は、1900年になってから、おそらく出版者の希望で改編され、弟子が作業を行ったのではないかと考えられているそうです。

 最初の合唱のピアニシモを聴いて、霞がかかった天国的な美しさだと思いました。
 オーケストラは少人数でしたが、もう少しクリアで地上的だったでしょうか。
 ソプラノソロは声に癖があり、京都で聴いた石橋栄実さんが良かったですね。

 故シラク大統領の葬儀のニュースでフォーレの『レクイエム』が流れていましたね。
 モーツァルトの『レクイエム』は苦手なので、聴かずに帰りました。