4人の指揮者によるニュークラシックプロジェクト
「ぶらあぼ」2023年4月号 藤岡幸夫

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 「ぶらあぼ」4月号に藤岡幸夫さんの『4人の指揮者によるニュークラシックプロジェクト受賞記念コンサート』について語っておられます。
 『エンター・ザ・ミュージック』でも語っておられましたが、藤岡幸夫、山田和樹、鈴木優人、原田慶太楼の4人の人気実力派指揮者によるプロジェクト。

 藤岡さんによれば
 「この50年、コンサートでコンスタントにメインを飾れるような新作は、実際のところ1曲も登場していません。広く愛されて再演される新作が生まれなければクラシック音楽は停滞し、衰退していきかねない」

 「『現代音楽』はもはや古い言葉です。挑戦的なすばらしい作品が生まれてきたことは事実ですが、その根底にあった『芸術は大衆に迎合してはいけない』という考えは捨てる時代に来ています」

 「調性と旋律があって、さらに芸術性が高い音楽を書くのは本当に難しくて、才能が必要。それを発掘したい。現代音楽で専門的に“これが旋律”といっても、一般人には旋律のかけらでしかない。真に歌えるメロディの才能がある作曲家が、今こそクラシックに必要だと思います」

 これらの言葉は全く僕が感じていたことですが、改めてプロの指揮者に言ってもらって胸がすく思いです。
 指揮者の義務感による(?)、メロディーのない不協和音の塊の『現代音楽』を聴くことを、名フィル定期演奏会などで僕は強要されてきました。

 現代の作品として残るのではないかと感じたのは、沼尻竜典さんの『竹取物語』(びわ湖ホール)くらいですかね
 《ミスサイゴン》 《レ・ミゼラブル》などのオペラに近いミュージカルは残るでしょう。もう30年も世界中で上演され続けていますから。
 歌謡曲やポップスも将来的に演奏され続けていく曲があるでしょう。
 でも『現代音楽』はダメですね。

 今回のプロジェクトでは44曲の応募があり、4曲がほぼ異論無く選ばれたそうです。
 コンサートは5月15日(月)に東京オペラシティコンサートホールで行われるそうです。
 東京まで遠征する元気はありませんが、『エンター・ザ・ミュージック』で聴くことができるでしょう。
 CDも発売されるそうです。