コバケン・スペシャル2023 名フィル
指揮:小林研一郎 ピアノ:ルゥォ・ジャチン
2023年8月31日(木)6:45PM 愛知県芸術劇場コンサートホール
 
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 コバケン・スペシャル2023 名フィル
 2023年8月31日(木)6:45PM
 愛知県芸術劇場コンサートホール

 指 揮:小林研一郎(名フィル桂冠指揮者)
 ピアノ:ルゥォ・ジャチン
     (第8回仙台国際音楽コンクール ピアノ部門優勝)*

 コンサートマスター:西村尚也(マインツ・フィルハーモニー管弦楽団)
 首席オーボエ:佐藤太一(九州交響楽団)
 第2ホルン:蒲生 絢子(大阪フィルハーモニー交響楽団)
 第3ホルン:大森啓史(千葉交響楽団)
 第4ホルン:小椋順二(京都市交響楽団)
 第5ホルン:柳谷 信(静岡交響楽団)
 第7ホルン:篠邊千菜(フリーランス)
 ホルン・アシスト:山田一輝(フリーランス)

 グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 作品16*
 マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』

 コバケンさんも80歳を過ぎている(1940年4月9日生)そうで、カーテンコールのスピーチでは「残りも少なくなって」というようなお話をされていましたが、指揮する姿はまだまだお若い。

 最初に8月15日に逝去された元常任指揮者の飯守泰次郎さん(1940年9月30日生)を偲んで『オーゼの死』が献奏されました。
 曲としてもぴったりだし、心のこもった演奏でした。
 調べてみると、コバケンさんと飯守さんは同い年なんですね。

 ルゥォ・ジャチン(第8回仙台国際音楽コンクール ピアノ部門優勝)さんの演奏は立派なものでした。
 遅めのテンポで、音にもちょっと爽快感が無かったでしょうか?
 2009年8月15日に僕はトロルハウゲンにグリーグの家を訪れました。
 案内してくれたお姉さんの話では、夏のノルウェイは雨ばかりなので観光には向かない、とのことでした。
 ソロアンコールはフォーレの即興曲第2番という、ちょっと変わった曲でした。

 後半の『巨人』は素晴らしい演奏でした。
 小林さんは暗譜で指揮しました。
 スケールの大きい演奏で、名フィルのソリストたちがはっきり聞こえ、テンポも緩急自在。
 フィナーレではホルンだけで無く金管楽器全員起立の演奏で、音楽的にも視覚的にも盛り上がりは最高潮です。

 演奏後のスピーチで「このような素晴らしい演奏が出来たのも会場の皆さまのおかげです」と言っておられましたので、小林さんにとっても会心の出来だったのでしょう。
 カーテンコールはお祭り状態でしたが、コントラバスのソロを弾いた佐渡谷綾子さんを、指揮台そばまで引っ張り出しました。