井上道義+名フィル ラスト・コンサート
2024年3月2日(土)4:00PM 豊田市コンサートホール

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 井上道義+名フィル ラスト・コンサート
 2024年3月2日(土)4:00PM
 豊田市コンサートホール

 指揮:井上道義
 特別客演コンサートマスター:山本友重
 首席オーボエ:蠣崎耕三(読売日本交響楽団)
 豊田市ジュニアオーケストラ(合同演奏)*

 モーツァルト:歌劇『ドン・ジョヴァンニ』 K.527 序曲*
 ブルックナー:交響曲第5番変ロ長調[ハース版]

 2024年12月30日に指揮活動を止めると宣言している井上道義さんの名フィルとの最後のコンサートに行ってきました。
 2日前に「しらかわホール ラスト・コンサート」があったばかりで、そして本日は「井上道義+名フィル ラスト・コンサート」とは……。
 チケットは勿論ソールドアウトでした。

 歌劇『ドン・ジョヴァンニ』序曲は豊田市ジュニアオーケストラと名フィルの合同演奏。
 ジュニアオーケストラのメンバー(白いワイシャツ)が弦楽器ではプルットの外側、管楽器では首席奏者を勤めました。
 コンサートマスターは高1の渡邊更紗さんで、楽譜をトップサイドの山本友重さんが譜めくりをしていたのが微笑ましかったですね。
 颯爽と登場した井上さんはテンション クライマックス。
 速い演奏でジュニアはついて行くのが大変だったでしょう。

 6分で序曲が終わり、15分の休憩となりました。
 《ドン・ジョヴァンニ》が初演されたプラハのスタヴォフスケー劇場はこちら。
 映画『アマデウス』の舞台にもなったそうです。

 ブルックナーの5番は第2楽章は大好きで、第3楽章はまだ分かるのですが、第1楽章、第4楽章は理解不能。
 井上さんの指揮とブルックナーの強烈な音を楽しんできました。
 井上さんは指揮台無しで、舞台を自由に動きながら指揮しました。
 第3楽章が終わったところでヴィオラの叶澤尚子さんからペットボトルを受け取って水分補強。

 ブルックナー ゆかりの音楽史跡はいろいろ回りましたが、生地からお墓まで、こちら『ブルックナー ゆかりの地と関連史跡』にまとめてあります。
 交響曲第5番を作曲した家は、ヴェーリンガーシュトラーセの家のようです。

 カーテンコールは大いに盛り上がりました。
 井上さんはオーケストラに分け入って、木管のソリストに握手を求めました。
 すべてのパートを立たせて、四方八方に投げキッス。
 ヴァイオリンの平田愛さんから受け取った花束に顔を埋め、その花束をホルンの安土真弓さんにポーンと投げました。
 セカンドヴァイオリンの上を飛んできた花束を安土さんはハッシと受け止め、これが本日最大の驚きでした。
 打ち合わせをしていたのでしょうか?

 なおもカーテンコールは続き、オケが退場したステージにコンマスの山本さん、森岡聡さん、そして花束を持った安土さんを引き連れて現れ、最後はくるりと一回転して井上さんは去って行きました。
 とても今年引退する人には見えませんでしたね。