名古屋オペラ協会/NEW YEAR オペレッタの夕べ
1996年1月11日(木)6:30PM 愛知県芸術劇場大ホール

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 名古屋オペラ協会/NEW YEAR オペレッタの夕べ
          男と女の恋のつなひき
 1996年1月11日(木)6:30PM 愛知県芸術劇場大ホール

 第一部 カールマン《伯爵令嬢マリツァ》より
     ベナツキー《白馬亭にて》より

 第二部 レハール 《メリー・ウィドウ》より

 仕事の関係で、開幕直後に会場に飛び込んだんだけれど、驚いたことに超満員。
 オペレッタを見る人が多いのは嬉しかったが、席が無いのには参った。

 さて、名古屋オペラ協会は、例年日本のオペラを上演している団体。
 昨年の《袈裟と盛遠》とか《海の物語》とか、素晴らしい上演だった。

 指揮の古谷誠一さんは、名古屋芸術大学助教授で、名古屋を中心に指揮活動をしている人。
 我がオケも一度振ってもらったが、なかなか力量のある人と見た。

 名古屋シティフィルは、名フィルに次ぐ、この地方第2のプロオケ(大分差があるけれど)。

 第一部は、演出・司会の岩川均さんが簡単なあらすじを紹介しながらそれぞれのオペレッタから5〜6曲が歌われた。

 この岩川均さんという役者さんは《兵士の物語》とか、何回か見たことがあるけれど、何といってもミュージカル《ファンタスティックス》のエル・ガヨ役が良かった。
 今日も絶妙のナレーションで、会場を盛り上げてくれた。

 例によって日本語の歌詞は聞き取れないが、美しいワルツが耳に心地よい。

 《サウンド・オブ・ミュージック》の舞台、ザルツ・カンマーグートに行ったことのある人なら、ザンクト・ヴォルフガング湖にある、《白馬亭》の湖上レストランに入ったことがあるだろう。

 この《白馬亭》外側の壁には、ベナツキーのレリーフがある。
 またその裏の公園にはベナツキーの座像がある(けっこう大きい)。

 このオペレッタにはフランツ・ヨーゼフ皇帝も現れて、只今彼の皇后エリザベートのミュージカルを翻訳中の僕には、知り合いが出てきたみたいで懐かしかった。

 第二部の《メリー・ウィドウ》は、岩川さんも登場人物の一人となって、演技も付いた、実際のオペレッタに近い演奏会形式(分かる?)で上演された。

 これはやはり岩川さんを狂言回しにしたのが成功。
 一人で舞台を盛り上げている。
 昨年佐藤しのぶさんが同じような形で上演をしたが、あの時は舞台が寒かった。

 歌手では、ダニロを歌った野村富昭さんという人が良かったと思う。
 フレンチ・カンカンは出てきたけれど、あれでは踊ったとは言えないな。

 でもニュー・イヤーらしい、とても楽しい舞台で、やっぱりオペレッタっていいですね。

 僕はウィーン・フォルクス・オパーとか、地元の人による上演とか何回かこのオペレッタを見ているはずなんだけれど、《ヴィリアの歌》くらいしか記憶に残っていないので、来週のハンガリー・オペレッタの予習としても良かった。

 この3つのオペレッタ、全部女盛りの未亡人が主役なのね (^_^; 。
 
 
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