野外オペラとオーストリアの旅(16)1993年8月14日
アニフ(カラヤンの墓)

前のページへ  旅行記の目次へ  ホームページへ  次のページへ
 
 
 ザルツブルグ市内に戻って、次に目指すはアニフにあるヘルベルト・フォン・カラヤンのお墓。
 僕がカラヤンの実演を聴いたのは2回。
 1回目は東京で。これはあまり感心しなかった。
 そして2回目は1987年の《カラヤンのニュー・イヤー・コンサート》。
 あれは夢のような演奏会だった。

 車は20分くらいでアニフの教会に着いた。
 門を入ると教会の周りが墓地になっていて墓がズラリと並んでいる。
 墓碑に書いてある名前を見ながら一周したがカラヤンの墓は見つからない。
 もう一度ゆっくり探してみたがやはり見つからない。
 途方にくれていると、3人の外国人が来て建物前の花壇を眺めている。
 彼らが行ってしまった後、その5×3メートルくらいの白い花壇の花を少し倒してみると、そこに「ヘルベルト=フォン=カラヤン」の名前があった。
 自己顕示欲が強かったと言われるカラヤンの、あまりに質素な墓に面食らってしまった。
 


 教会から右にヘルベルト・フォン・カラヤン通りを通って行くと、右手に指揮者リカルド・ムーティーの家があり、そこから百メートルくらい行った左手がカラヤンの家だ。
 何かの本で「カラヤンの邸宅は広大で門から家を見ることは出来ない」と書いてあったような記憶があったが、現実には門のすぐ向こうにチロル風の家が建っていて、また驚いてしまった。
 そこは美しい田園風景で、ベルヒテスガーデンやウンタースベルグの山が間近に見えた。

前のページへ  旅行記の目次へ  ホームページへ  次のページへ