ロンドン・オペラとミュージカルの旅
19) 《CATS》
 95年6月6日(火)

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 6月6日(火)の6

 15時からの《CATS》を見るため、タクシーで《ニュー・ロンドン・シアター》に向かう。
 劇場前のパブ《SUGAR&LOAF》でフィッシュ&チップスを食べる。
 『パブランチは冷たくてまずい』という評判だが、ここのフィッシュ&チップスは熱々で美味しかった。

 《ニュー・ロンドン・シアター》は近代的な建物。
 《CATS》は猫が歌ったり踊ったりするミュージカル。
 『年に一匹の《ジェリクル・キャッツ》を選ぶ』というだけで、特にストーリーがあるわけではない。
 僕はこのミュージカルが好きじゃなくて、大阪で一度見たんだけれど、感想は『訳が分からぬ。もう結構』。

 それならなぜ来たかというと、火曜日のマチネーがあるのはこれだけだったから。
 それと《地球の歩き方》に書いてある『ロンドンのキャッツの舞台では東洋に対する著しい誤解がある』という謎めいた言葉の秘密を探るため。

 劇場内部は全体が、ごみ捨て場のセットになっている。
 オーケストラは少なくとも見えるところにはない。 
 前の方の回転席(最初にぐるりと回る)がある。
 観客には子供が多い。
 空席あり。

 この舞台は出演者のレベルも高く、隅々まで神経が行き届いていて満足できるもの
だった。

 『訳の分からぬ話』を詳しく書いても仕方がないので、ここでは昔人気のあった劇場猫《アスパラガス(ガス)》の話だけをちょっと。
 
 《CATS》嫌いの僕もガスの場面だけは好きで、ここだけ繰り返してCDを聴いたものです。
 今では年をとってしまったガスが『今の芝居もいいけれど、昔とは較べものにならない』と歌うところがあるんだけれど、これは『MODERN PRODUCTION もいいけれど』
と歌いながら(MODERNな)会場を見回すと、観客がドっと笑うという仕組み。

 で、『昔の芝居を見せようか』ということで、昔のオペラの回想シーンになる。
 英語で聴いて初めて分かったんだけれど、このオペラの場面はイタリア語で歌われている。
 日本公演ではどちらも日本語だから。

 敵の海賊はシャムの民族衣装で出てくる。 
 ここが例の『東洋に対する著しい誤解』という部分だろうか?
 一体どこが問題なんだろう?
 別に何とも思わないけれど。

 《CATS》終了後、《ハロッズ》の《ジョージアン&テラス・レストラン》を覗いてみた。
 広々としているが、デパートの大食堂という感じもした。
 客は3割くらい。
 この時間はアフタヌーン・ティーのみの取り扱いだった。

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