ルートヴィヒ紀行(4)2001年4月30日(月)
バイエルン国立歌劇場 《エレクトラ》

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 さて、今夜の観劇は久しぶりのバイエルン国立歌劇場、リヒャルト・シュトラウス作曲のオペラ《エレクトラ》。
 父親アガメムノン(トロイ戦争、ギリシャの総大将)を母クリュテムネストラとその愛人エギストに殺されたエレクトラの復讐物語です。

 休憩無しのオペラなので、開演前にカフェを偵察しました。
 これがケーファー(Kaefer)だったんですね。
 ナプキンのテントウ虫(Kaefer)が可愛い (^_^) 。
 この Kaefer には、あちこちでお目にかかることになりました。

       リヒャルト・シュトラウス《エレクトラ》 バイエルン国立歌劇場
        2001年4月30日(月)8:00PM 1時間45分(休憩なし)

              指揮:ペーター・シュナイダー
              演出:ヘルベルト・ヴェルニケ

         エレクトラ(アガメムノンの娘):ガブリエレ・シュナウト
    クリュテムネストラ(エレクトラの母親):マリアナ・リポヴセック
         クリソテミス(エレクトラの妹):ナディーネ・ゼクンデ
           オレスト(エレクトラの弟):N.M.
    エギスト(クリュテムネストラの愛人・国王):ウィリアム・コクラン


 舞台装置はプロセニアムの普段はカーテンが降りている部分が、巨大な板になっています。
 で、正方形ABCDがACを軸として回転するんです。 分かる (^_^;?
 他にはこの板の前(上手)に台があって、エレクトラはほとんどそこにいます。
 で、下手舞台奥に10段くらいの階段があります。
 装置はそれだけ。
 つまり、この舞台でお金がかかっている部分は巨大な板なんです。
 ゆっくりこの板が廻る場面はそれなりに面白かったけれど、別にこの板が無くて、普通のカーテンだったとしても、この上演から受ける印象はそれほど変わりはなかったでしょう。
 費用対効果を考えれば、あまり成功した舞台装置とは思えませんでした。

 衣装は女性はロングドレス、男性は現代風のスーツでした。
 ペーター・シュナイダー指揮するオーケストラは大人しいというか、この曲には狂おしい激しさを求めたかったですね。

 素晴らしかったのはエレクトラ役のシュナウト。
 最初からほとんど出突っ張り。
 大きな輝きのある声で、完全に会場を圧倒しました。
 カーテンコールの最初に一人で出てきて、熱狂的な拍手を受けていました。

 クリュテムネストラのリポヴセックはカーテンコールに出てきませんでした。
 最初の出番が終わると、殺されるときの悲鳴は人任せで帰ってしまうんですね。
 さすがプロフェッショナルです (^_^) 。

 終演後は国立歌劇場前のシュパーテンハウスへ。
 白ビールを飲みながら、夜空に浮かび上がるオペラハウスを眺めていると、しみじみと異国にいる喜びを感じましたですね (^_^) 。

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