ルートヴィヒ紀行(16) 2001年5月3日(木)
プリンツ・レゲンテン劇場 《リナルド》 (2)

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 ヘンデルのオペラを日本で見る機会は少ないんですが、昨年ベルリン・コミッシェオパーで観た《サウル》には多大な感銘を受けました。
 『ヘンデルは偉大な作曲家だ』との認識を持っております。

 『あらすじ』などの資料を持ってくるのを忘れたので、日本からFAXしてもらおうと思ったのですが、『送信できない』とのこと。
 5月1日から始まったマイライン登録のためでしょうか?
 仕方がないので、電話であらすじを読み上げてもらい、『リナルドは十字軍の騎士』という知識だけで公演に臨みました。

    バイエルン国立歌劇場公演《リナルド》全三幕(プリンツ・レゲンテン劇場) 
         2001年5月3日(木)6:30PM(4時間・休憩2回)
             イタリア語公演・ドイツ語字幕付き

        指揮:ハリー・ビケット  演出:デヴィッド・オールディン

         ゴッフレード(十字軍の将軍):デヴィッド・ウォーカー
       アルミレーナ(ゴッフレードの娘):デボラ・ヨーク
    リナルド(騎士・アルミレーナの恋人):デヴィッド・ダニエルズ
   エウスタンツィオ(ゴッフレードの弟?):アクセル・ケーラー
         アルガンテ(エルサレムの王):エギルス・シリンズ
                アルミーダ(魔女):ノエミ・ナーデルマン
      マーゴ・クリスティアーノ(何物?):チャールズ・マクスウェル

 舞台はモダンなもので衣装はフロックコート、そしてカウンターテナーが4人も出てくる、ということで、第一幕は誰が誰だか分からず、困ってしまいました (^_^;。
 イタリア語上演、ドイツ語字幕付きなので、何も分かりません。
 休憩時間に隣にいたカップルに聞いたら『分からないでしょう (^_^) ?』と大受けしました (^_^;。
 その結果分かったのは、一番格好良くて僕がリナルドだと思っていたのが、アルミレーナの父親ゴッフレードだったんですね (@o@)。
 そして、ひげ面でいく分肥満体の少々むさ苦しい男性が、主人公であるリナルドだったんです (^_^ゞ。

 ここで名古屋のオペラ仲間M氏に遭遇 (@o@) 。
 お互いにびっくりしたんですが、彼の説明でシチュエーションがよく分かりました。 やはり、日本語は良い (^_^) 。
 アルミレーナはエルサレムに誘拐されて、リナルド、ゴッフレード、エウスタンツィオは彼女を助けに行くらしい。

 演出のデヴィッド・オールディンは、イングリッシュ・ナショナル・オペラ《ファウストの劫罰》を観たたことがあり、才能豊かな演出家だと評価しておりました。
 それにしても、この《リナルド》の演出は冴えに冴えておりました。
 一見したところ奇矯に見える斬新な舞台ですが、テクストを深く読んでのことで、納得、感心するばかりです。
 コンヴィチュニーのように、自分の独りよがりのアイディアで作品をねじ曲げるような演出家(と僕は認識している)とは違います。

 第二幕で捕らえられたアルミレーナの見張りなのでしょう、巨大なポコちゃん人形が出てきます。
 で、アルミレーナが逃げようとすると、半ズボンがストーンと落ちるのね (@o@) 。
 パンツは穿いていないわけで (^_^;、劇場内は爆笑の渦 (^_^) / 。

 ラストシーンでエルサレムの王アルガンテ(この人だけが男声)は首を切られ、床から首だけ出して歌うんですが、これまたおかしくて (^_^) / 。
 このようなアイディアに満ちた場面が次々と登場し、笑いすぎてあまり音楽の方を覚えていないところが問題点でしょうか (^_^ゞ。

 指揮者のハリー・ビケットは若い人ですが、優秀な指揮かと思いました。
 魔女役のナーデルマンは臍ピアスを3つもして (@o@) 、頑張っておりました。

 当日はTVカメラが入っており、翌週に放映予定だそうです。
 将来ビデオ画像としてリリースされることを、心から期待しておきましょう。

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