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チケットを買ったときには「モーツアルト劇場」とはどこなのか分からなかったのですが、かつての小劇場が改装されたらしい。 この祝祭劇場小ホールには、僕は特別の思い入れがあります。 あれは1980年8月19日、僕は小ホールで《ナクソス島のアリアドネ》を見たんです。 この年はベームのザルツブルグにおける最後のシーズンとなった年であり、グルベローヴァが「ナクソス島のツェルビネッタ」としてセンセーションを巻き起こした年でしたが、僕がノックアウトされたのはディーター・ドルンの演出。 宮殿風の内装を持つシューボックススタイル(長方形)の小ホールを巧みに利用し、第二幕では客席の我々が祝宴の客となってしまうという秀逸な演出はベームのお気に入りでしたが、この舞台で僕はオペラ演出の魅力に取り憑かれてしまったんです。 その小劇場が取り壊され、ありきたりのホールになってしまった。 これには愕然としました。 収容人数を増やせば、それで良いのでしょうか? この劇場の名前が「HAUS FUR MOZART」。 直訳すれば「モーツアルトのための家」でしょうが、いかにも日本語に訳しにくい劇場です。 モーツアルト劇場とフェルゼンライトシューレは入口が同じ、大ホールは別の入口になっています。
《魔弾の射手》 モーツアルト劇場 07年8月13日(月)7:00PM 指揮:マルクス・シュテンツ 演出:ファルク・リヒター マックス:ペーター・ザイフェルト カスパール:John Relyea アガーテ:ペトラ・マリア・シュニッツァー エンヒェン:アレクサンドラ・クルツァーク 演出は覚悟していたとおりの現代風。 それよりも、ドイツ語のセリフが長々と続くのには参りました。 普段着のマックスが猟銃を振り回すのは、かなり不気味です。 あまりに退屈したので、第一幕で退散しようかと考えたのですが、第二幕まで続けて上演されてしまいました。 しかし、第二幕に出てきた悪魔ザミエルは6人の女性を引き連れておりまして、彼女達が脱いだんですね (^_^) 。 しかし、下腹部は黒い三角の布で覆われ、それがかえってチープな感じです。 どうせなら全部脱いでしまった方が芸術的でしょう (^_^ゞ ? 字幕が舞台の上にあって、これが左右に別れ、小さい字で英語が出ます。 字が小さすぎて読めません。 どうして左右に同じ字幕が出るのか不思議でしたが、謎は翌日解けました。
夕食はモーツアルトの生家の隣のノルト・ゼー。 このお魚レストランチェーンは大好きです。 |