続・太宰治の『津軽』を巡る
(11)鰺ヶ沢 2009年9月21日(月)

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 『津軽』で太宰は、深浦からの帰りに鰺ヶ沢に立ち寄りました。
 太宰は鰺ヶ沢にあまりよい印象を持たなかったようで、「私は一里半も歩いたような気がした。やっと町のはずれに出て、また引き返した。町の中心というものがないのである」と書いています。

 今は鰺ヶ沢といえば舞の海でしょう。
 「海の駅わんど」の2階には「鰺ヶ沢相撲館~舞の海ふるさと桟敷~」があり、土俵が作られています。

 今回のドライブはバイパスを通りまして、町の中には入りませんでした。

 バイパス沿いに鰺ヶ沢町立中央病院(星野恵治院長)が建っていました。
 西北五(西津軽郡、北津軽郡、五所川原)医療圏の西の砦であるこの病院も医師不足が深刻で、2008年7月には国の緊急臨時的医師派遣システムに基づき、名古屋第二赤十字病院から二人の医師が1ヶ月間派遣されました。
 
鰺ヶ沢町立中央病院 診療案内
ロビー 病院から見た岩木山


 太宰は『津軽』で岩木山について、「西海岸から見た山容は、まるで駄目である。崩れてしまって、もはや美人の面影はない」と書いています。
 鰺ヶ沢から見る岩木山は、ちょうど見慣れた弘前の正反対に当たり、違和感があったのでしょう。

 鰺ヶ沢から見る岩木山はゴツゴツとした険しい山容で、女性的な弘前とは異なった印象です。
 この頃から岩木山に雲がかかってきました。

 鰺ヶ沢では「イカのカーテン」も有名です。
 一夜干ししたイカを炭火で焼いていますが、あまり芸術写真は撮れませんでした。
 
イカのカーテン  一夜干ししたイカを炭火で焼く
 
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