音楽座Rカンパニー 《21C:マドモアゼル・モーツァルト》
2005年8月17日(水)6:30PM 瀬戸市文化センター

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 音楽座が10年ぶりに活動を再開しました。
 演目の《マドモアゼル・モーツアルト》は、「モーツアルトは実は女性だった」という福山庸治のコミックをミュージカル化した作品。
 小室哲哉作曲のこのミュージカルは大好きで、1991年の初演から何回も見ています。
 再々々演のマニアックな (^_^; レポートはこちら。

 今回は曲が全く変わってしまうとのことで、「まあダメだろうな」と思いながらも出かけてしまうところがファンですね (^_^ゞ。

 今回のツアーでは名古屋公演がないので、瀬戸公演に行ってきました。
 この瀬戸公演が地方ツアーの初日となります。
 瀬戸市では現在、愛知万博が開かれています。

 会場の瀬戸市文化センターは郊外にある新しい劇場。
 周囲は子供たちが作った風車で埋められていました。

 しかし、観客は少なかった。 4割くらいかな。
 観客が少ないと、会場の雰囲気もなかなか暖まりません。
 東京公演はソールドアウトも多いと聞きましたが‥‥。

瀬戸市文化センター 風車に名前が書かれている
階段の上に 看 板
開場を待つ人々 ロビー
ロビーのポスター 劇場内部


 音楽座Rカンパニー 《21C:マドモアゼル・モーツアルト》
 2005年8月17日(水)6:30PM 瀬戸市文化センター

    モーツアルト/エリーザ:新妻聖子
       サリエリ:広田勇二
    コンスタンツェ:中村桃花
      カテリーナ:浜崎真美
      レオボルト:園岡新太郎
       フランツ:丹宗立峰

 幕が上がると下手に《オペラ座の怪人》の老ラウルに似たおじいさんがいて、これが老サリエリ。
 上手側は戦場になっていて、女の子がいて、この子は最終的に射殺されるのかな。
 で、人が集まってきた中から、子供時代のエリザベート・モーツアルトが登場。

 この場面は、死を間近にした老サリエリが、時空を超えて戦争で荒れ果てた21世紀の瓦礫の世界を見るという設定なんだそうで‥‥そんな無茶な (^_^ゞ。

 そもそも 《21C:マドモアゼル・モーツアルト》 の「21C」は21世紀で、イラク戦争とモーツアルトを結びつけるのが、この舞台の意図らしい。
 この発想が全くの空回り。
 制作者の思いつきでどんな理屈を付けようが、イラク戦争とモーツアルトに関係があるわけが無かろうに (^_^;。
 いい加減にして欲しいものだ。

 プログラムには「緊急座談会」なるものがあって、「今回の作品で僕たちは戦争というものに向き合うことになった」という発言から始まっているんですが、僕としましては戦争よりモーツアルトに向き合ってほしかったですね。

 この作品は休憩15分を入れて、上演時間が2時間45分という長い作品になっていましたが、戦争シーンはすべてカットして下さい。
 最後の方は気力も体力も疲れて果ててしまいました (^_^ゞ。

 音楽については最初から諦めておりました。
 小室哲哉さんが素晴らしすぎましたから。
 どうして小室さんの音楽を使うことが出来なかったのでしょう?

 しかし、同じ状況で同じ衣装で同じ歌詞で、今まで聞き慣れたメロディーと違う音楽が歌われるというのはおかしな経験でした。

 モーツアルト役は土居裕子さんの当たり役ですが、年齢的に難しいのでしょう。
 新モーツアルトの新妻聖子さんは《ミス・サイゴン》のキムが素晴らしかったので、大いに期待しておりましたが、とても良かったですね。
 迫力のある歌声で、下品なネタもさらりと流して、モーツアルトに成り切っていました。

 何回かファルセットになったのは音が高いのかな?
 楽譜を書く新妻さんは、左利きなんだ。

 他のメンバーも旧音楽座に較べレベルアップしてしており、その点での不満はありません。
 しかし、モダンダンスは作品にマッチしていない印象です。

 こうやって書いていて、ストーリーの変更も新しい音楽も認めることが出来ない僕は、守旧派なのでしょうか?
 そして、Rカンパニーは小泉首相に倣って 《マドモアゼル・モーツアルト》 をぶっ壊したのでしょうか?
 
 
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